卓球王国 2024年11月21日 発売
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XIOMはラバーだけじゃないだろ!? あの国際卓球もオススメ

 

5枚合板の『オフェンシブS』は定価5500円と 良心的な値段設定

『エクストリームS』のサイド。硬めの7枚合板

 

XIOM

オフェンシブS&エクストリームS

 

用具のエキスパート・神健介(国際卓球)さんに聞いてみました

国際卓球での神さん

 

●−−一般的にまだ馴染みのないXIOMラケットですが、神さんから見てどういうラケットに仕上がっていますか?

神健介 『オフェンシブS』(5500円税込)は通常の5枚合板で、他ブランドで言うと『コルベル』(タマス・6050円税込)、『オールラウンドエボリューション』(スティガ・7590円税込)の価格帯よりも安いですね。この『オフェンシブS』の最大の特徴はラケットがやや硬めということです。他ブランドでは5枚合板でも中上級者向けに表面材を硬めにしているのはあるんですが、この『オフェンシブS』の表面材は軟らかめだけど、中芯を硬めにしていますね。

 

●−−中芯が硬めというと少し重めになるのかな。

神健介 そう思ってさっき何本か測ってみたら80gのものもありました。そんなに重くない。板厚も6.0mmなのでさほど厚いわけではないですね。

 

●−−そうなると両面に『ヴェガ イントロ 』を貼って、初心者も普通に振れますか?

神健介 そうですね。問題ないです。さほど重さは感じないでしょう。

 

●−−正直、XIOM(エクシオン)のラケットは今まであまり注目されない存在ですが。

神健介 確かにXIOMのラケットは今まで注目されなかったし、ラバーでは『ヴェガ』『オメガ』というのは知られていますが、ラケットは知らない人が多い。それにVICTAS(旧ヤマト卓球・前XIOM販売代理店)さんで売られている時代は、XIOMのラケットはグリップが海外向けなので大きく太いものだったし、重量も結構重かった。『ハヤブサ』というラケットも良いラケットなのに、「グリップが太すぎる」「重すぎる」と言われていました。

今回、卓永という会社が日本での販売会社になってから、日本の要望としてグリップの形や重さを相当に言ったみたいで、万人受けするようなグリップや重さになりました。日本で売れているものを参考にしているのかもしれませんね。

 

●−−この『オフェンシブS』も日本のユーザーが握りやすいグリップになっているんでしょうか?

神健介 握りやすくなっていますね。日本のユーザーも使いやすいラケットです。中芯が硬目なので、初中級者でもスピードを出したいという人にとっては適したラケットですね。値段は5500円(税込)ですね。

 

●−−その値付けはどうですか?

神健介 良いと思います。ぼくらが初心者にススメるのも5000円から6000円なので、完全にターゲットが絞られています。お店としてもお客さんにオススメしたいラケットがようやくXIOMから登場した感じですね。

 

●−−XIOMの『エクストリームS』(5720円税込)を紹介してください。

神健介 この『エクストリームS』は7枚合板のラケットです。これも他のブランド、たとえば『SK7クラシック』(タマス・7480円税込)とかが対抗ラケットですが、他の7枚合板と比べても少し硬めなんですね。このラケットは初心者というよりは中級者、もしくは『オフェンシブS』のような5枚合板である程度技術をできるようになった人が2本目のラケットとして選ぶのには適していると思います。

 

●−−特長は何でしょう?

神健介 中学校の男子選手は意外と最初からカーボンラケットを選ぶ人がいます。ただ、いきなりカーボンというのはコントロールもそうですが、やはり回転をかけづらいので、この『エクストリームS』をススメることがあります。操作性も良いし、回転もかけやすいし、値段も手頃なので、いきなりカーボンでなくても『エクストリームS』なら威力とコントロールが十分だと思います。

もともと『エクストリームS』は売っていた商品なのですが、やはりグリップが太くて重かったので、日本向けに変えたんじゃないでしょうか。それに税込5720円はかなり安くて、ユーザーにとっては非常に購入しやすいラケットだと思います。

初心者には『オフェンシブS』が使いやすいと思いますが、この『エクストリームS』も相当に売れる可能性のあるラケットですね。

 

●−−現在、コロナ禍で大会も思うに行かない面はあるけれど、本来は4、5月から卓球部に入部する中学生が来ると思いますが、どうやって用具をアドバイスしたり、勧めたりするんですか?

神健介 ぼく個人的には、中学生の子どもたちには「3年間の部活で使えるものをまず1本買っておくと良いよ」と声をかけることが多いですね。使っていく途中で男子の選手は物足りなくなったりボールを飛ばしたいという気持ちが出てきたりするので、5枚合板でも、7枚合板でも少し硬めのものをススメることが多いんですね。まさに5枚合板なら『オフェンシブS』や、7枚合板の『エクストリームS』はススメやすいラケットです。

もちろん部活で熱心に練習をするようになると、その後に『張本智和』ラケットを買いに来る子どももいますが、基本は使い続けることができるラケットをススメています。ただ、特に男子はそういう用具にこだわるのも卓球というスポーツを楽しむひとつの手段だと思います。

ラバーでも何も知らないで、いきなり『テナジー』と買おうとする中学生や親御さんも来店しますが、その時はまずやんわりと止めます(笑)。ラバーは消耗品なので、コントロールやバランスの良いラバーを選んで、そこでボールが入るようになってから高いラバーを買っても大丈夫なので、まずはコントロールとバランスの良いラバーをススメます。

 

●−−良心的ですね。そこで高いラケットや高いラバーを売ったりはしないんですね(笑)。

神健介 そう言ってススメたお客さんはまた買いに来ると思っています。そういう良心的にお客さんに対応していくのが国際卓球の強みだと思っています。

ーーありがとうございました。

 

『オフェンシブS』の側面

 

XIOM

オフェンシブS

<5枚合板のスタンダード>

攻撃用シェークラケット 5枚合板

グリップ FL / ST

板厚 6.0mm  重さ 85±g

 

XIOM

エクストリームS

<ハードヒッター用の7枚合板>

攻撃用シェークラケット 7枚合板

グリップ FL / ST

板厚 7.0mm 重さ 85±g

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