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インタビュー

成本綾海、ポーランドの「ポリテクニカ・ジェシュフ」と契約。「行ったら行ったでやるしかない」

1月の全日本選手権は「最後の全日本」となった成本綾海。4月から滋賀県スポーツ協会の所属となり、9月からポーランドの「ポリテクニカ・ジェシュフ」でプレーすることが決まった。契約を終えた本人へのインタビュー。

●なるもと・あやみ
1995年3月13日生まれ、岡山県出身。四天王寺羽曳丘中、四天王寺高、同志社大を経て、中国電力へ。Tリーグでは京都カグヤライズで2シーズンプレー。全日本学生選手権優勝、日本リーグでは最高殊勲選手賞を2回獲得、全日本社会人選手権ダブルス優勝、シングルス準優勝。3月で中国電力を退社し、4月から滋賀県スポーツ協会所属

●ーポーランドとのクラブとの契約が決まりましたね。
成本 去年の秋にスペインリーグから声がかかり、国内の試合は1月の全日本選手権を最後にしようと思っていました。全日本が終わった頃に滋賀県から声がかかり、国体は出る予定です。全日本が終わってから町飛鳥さんが「ポーランドのチームが日本選手を探しているけどどうだろう?」と声がかかり、条件を聞いて、練習環境もポーランドのほうが良かったので、ポーランドリーグを選びました。

●ーTリーグでプレーする可能性もあったのでは?
成本 全く違う環境で卓球をやってみたかったんです。去年の秋まではヨーロッパに行くことは全く考えていませんでした。今回、不安もありますが、『行ったら行ったでやるしかない』と思っています。海外に長期で滞在してプレーするのは初めてで、ポーランドに行ったことはないです。男子では日本選手もポーランドリーグに行っているので、何か困ったら男子の選手に聞こうと(笑)。

●ー言葉の問題は?
成本 英語は全くしゃべれないです(笑)。まあ、なんとかなるだろうという感じですね。卓球は団体戦とは言え、個人競技ですから、自分が卓球ができて試合で勝てたらいいかなという感じです。何シーズンやるという考えはなく、1年1年勝負で、考えていきます。

●ーでも、何かきっかけがなかったらポーランドでやろうとは思わない気がするんだけど。
成本 中電(中国電力)として日本リーグで7年間やってきて、目標は日本リーグの優勝で、何度か優勝できました。全日本社会人はダブルスで優勝したけど、全日本社会人のシングルスでは優勝できませんでしたが、違うところで目標を見つけて卓球を続けたいなという気持ちがあります。

●ー卓球を続けるけど、環境を変えたところでやりたかったんでしょうか?
成本 まさにそうです。やろうと思ったら中電でやれたし、新しい人が入るから自分がやめるわけでもないです。

●ー京都カグヤライズで2シーズンプレーしていますが、それがポーランド行きと関係ありますか?
成本 Tリーグで動画配信されて、そのつながりで中国の甲Bの試合に呼ばれました。ポーランドとのつながりはなかったけど、Tリーグに出たことで少し変わった点はあります。

●ー今回ポーランド行きは、新しい挑戦ですか?
成本 正直そんなに長くやらないし、1年ずつで考えているので、自分で管理して自由にやっていきたい。今は個人で練習場を探して練習をやっています。今は滋賀県に住んでいて、ミキハウス、大学、エクセディに行かせてもらっています。

●ー男子選手の場合はプロ選手として条件面を考えながらチームを選んだりするんけれど、成本さんはどうなんでしょう。中電にそのままいれば安定した生活だったと思うけど。
成本 私は養う人もいないので、自分が挑戦できるところを考えています。ある程度(お金を)もらえたらそれでいいという感じです。8月末までに行って、9月から試合が始まり、来年の5月までの契約です。1回くらい日本に戻ってくるかなという感じです。

●ーポーランドに行っても負けない気がします(笑)。
成本 そうですか(笑)。ただ、練習が2時間くらいなので、その練習量が不安です。練習場は大学の中にあって、住むところも大学の寮で、3食そこで食べるので、住むところと食事はお金が全くかからないです。スポーツジムもあるので、そこも無料で使えます。そこでトレーニングをして体型が変わるかもしれません(笑)。

●ー今は不安ですか、ワクワクですか?
成本 一番不安なのは練習量が減ることで、その中でも実力を維持しなければいけない。生活面ではなんとかなるかなと。(不安とワクワク)半分半分かな。8カ月もいるので、日本の人に忘れられないようにSNSを発信していきます。日本から離れる寂しい気持ちはあるけど、今はテレビ電話もあるので、そこは良かったですね。
契約したチームの情報はほとんど町くんの情報なので、それだけが頼りです(笑)。ヨーロッパは2、3回しか行ったことがないけど、いつも適当でなんですよ。なんとかなりそうですけど。(笑)。試合で頑張って、「ポーランド便り」をお届けします。

●ーポーランドでも頑張ってください。ありがとうございました。

 

ポーランドの「ポリテクニカ・ジェシュフ」と契約した成本。このチームは現在ポーランド女子1部リーグの6位につけている(全8チーム中)*写真は日本リーグ