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      <卓球王国別冊『卓球グッズ2018』より>
 
in 2018
 
 
日本一用具にこだわる指導者は、
この人かもしれない。
埼玉・正智深谷高の平亮太監督は、
現役時代から人一倍のこだわりを
用具に注ぎ込んできた。
用具についての質問に対して、展開される本質的な用具論。
珠玉の言葉の数々を紹介しよう。
 

たいら・りょうた ● 1971年9月7日生まれ、鹿児島県出身。朝日中から埼工大深谷高に進み、2年の時にインターハイ優勝。高校3年時に89年世界選手権に出場。早稲田大を経て実業団のびわこ銀行、SC(スーパーサーキット)で選手として活躍した。05年に正智深谷高に赴任し、翌年から男女卓球部監督。女子卓球部はインターハイで3位5回、ベスト8に3回の入賞歴を誇る
 
現役時代、用具には非常にこだわっていました。桧単板のペンホルダーを使っていたのですが、ラケットは最初はダーカーの『スピード50』、バタフライと契約してからは『サイプレス-S』や『金擇洙』。一発の威力が出せるように重心がやや先端寄りで、叩いて高い音が出るやや硬めのもの。叩く場所によって音が変わらない、木目が揃っていて弾みも均一なものを選びました。弾みが落ちるので、長くても2年でラケットを替えていましたね。
ラバーは高校1年から『スレイバー』。当時はスピードグルーが使えたので、グルーを塗った回数と重量の変化にも注意しながら、大会では常に3種類の硬度のラバーを4枚くらいずつ準備しました。(平亮太)
 
 
まず重要なのは、打球感ですね。
自分の打球感と、そこからイメージするボールの飛びが一致する用具。
用具は体の一部分としてとらえなければいけない。
打球感とボールの飛びにズレが生じてはいけない。
 
 
フォアで強打した時が打球感の基準ですね。
強打した時の打球感と、飛んでいくボールのイメージが合致すれば、
その感覚を他の技術につなげていける。
インパクトが弱いと打球感はつかめない。
 
 
当たれば全部入るラケット
……ですけど(笑)、結局大事なのは、
自分でコントロールできるラケット。
威力はトレーニングで体を鍛えれば、自分の力で出していくことができますが、
コントロールを上達させるためには用具が大事。
弾むラケットでコントロールを身につけるのは、すごく難しい。
 
 
卓球がラリーから始まる競技なら、それに適した用具はいくらでもあるんですよ。
でも必ずサービス・レシーブから始まる。
サービス・レシーブを無視したら、用具選びはどんどん間違った方向に行ってしまう。
 
 
私も高校生の頃は、決定打の場面ばかり頭に浮かんで、
威力のあるボールを打つことにこだわりすぎていました。
でも決定打をどれだけ打っているか、考えてみたら、そんなにない。
むしろ決定打を引き出すプロセスを考えた時に
コントロール性に重きを置くようになりました。
 
 
たとえばトップクラスの選手というのは、実は攻撃力はあまり変わらない。
守った時に差が出ます。
水谷(隼)くんがあれだけ安定してトップにいるのは、
守備力が他の選手よりレベルが高いからです。
大事なのはバランス。
卓球は攻めが50%、守りが50%。
用具選びも、常にその意識が必要です。

攻撃と守備のバランスの良さで長く日本の王座に君臨した水谷
 
弾む特殊素材ラケットを使いこなすにはボールを「吸収する感覚」、
「飛ばさない感覚」を養ってほしい。
ラケットのエッジで球突きをしたり、ボールを弾ませずに受け止めたり、
神経系の発達が著しい子どもの頃に「ボール遊び」をたくさんやってください。
 
 
苦手な技術がやりやすい用具を選べば、得意な技術はカバーできます。
それはグリップなどでも同じ。
私はペンホルダーで、どうしてもバックが課題になるので
バックショートがやりやすいグリップで、
フォアハンドの攻撃的なプレーを心がけました。
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