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【PICK UP】ヤサカ『輝龍Ⅱ』/これが粘着「本家」の力? 打球感はマイルドなのに、跳ねる!伸びる!

<卓球王国2024年11月号より>

これが粘着「本家」の力?
打球感はマイルドなのに、跳ねる!伸びる!

 

 2015年に『翔龍』(しょうりゅう)、翌16年に『輝龍』(きりゅう)を発売。コストパフォーマンスの高さもあって大ヒットし、「使いやすい中国製粘着テンション」というジャンルを確立したヤサカ。今春、その進化版としてリリースされたのが『翔龍Ⅱ』と『輝龍Ⅱ』だ。  うれしいことに価格は550円アップしたのみ。このご時世(じせい)に税込5500円という価格には、思わず「えらい!」とひざを打ちたくなる。

 今回紹介する『輝龍Ⅱ』は、『翔龍Ⅱ』と同じトップシートを採用。前作に比べてベース(粒の上の部分)がやや肉厚になり、粘着力を増したトップシートが威力と回転を生み出す。

 ループドライブで強く回転をかけた時には低く沈み、フォアドライブの引き合いでは相手コートで高く跳ねる。日本製やドイツ製のスピン系テンション、粘着テンションが全盛の今、中国製粘着ならではの独特な弾道は間違いなく効く。バウンド後の変化に戸惑う相手が目に浮かぶようだ。

 一方で、『輝龍Ⅱ』の打球感は意外なほど「マイルド」。中国製粘着ラバーは打球面を開いて正確にボールをとらえないと威力や回転が落ち、ミスが出やすいが、『輝龍Ⅱ』にはそういう「気難しさ」があまりない。個性と安定性の絶妙なバランスが、このラバーの稀有なところだ。

 一方、兄弟ラバーである『翔龍Ⅱ』はやや中国製粘着らしさが強い。「使いやすい中国製粘着テンション」の王道を引き継いだのは、この『輝龍Ⅱ』だと言えるかもしれない。もちろん、使いこなす技術とパワーがあるなら『翔龍Ⅱ』を選ぶと良いだろう。

 世に大ブームを巻き起こす粘着テンションラバーは、各メーカーのハイエンドラバーだけあって価格が高い。そして硬い。中級レベルまでの選手だと性能を十分に引き出すのは難しい。その点、『輝龍Ⅱ』はより多くの選手のファーストチョイスになる潜在能力を秘めている。

 人とは違う弾道のボールが、アナタを勝利へ導く。しかも抜群のコストパフォーマンス。高額な粘着テンションを買う踏ん切りがつかないなら、一度は試してみるべきだ。

 

『翔龍Ⅱ』より平均して硬度が2度低い、45〜50度のスポンジを採用している

ヤサカ
輝龍Ⅱ

●テンション系粘着裏ソフトラバー
●¥5,500(税込)
●厚さ:特厚・厚・中
●スポンジ硬度:45〜50度
●カラー:レッド・ブラック
●㈱ヤサカ:03・3634・5158
https://www.yasakajp.com

 

photo >> Yoshinori Eto
text >> Taro Yanagisawa

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