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全日本卓球2025

女子準決勝、早田ひな、「頭」で強打者・大藤沙月を完封。3連覇へ王手

●女子シングルス準決勝
早田ひな(日本生命/福岡) 9、4、12、5 大藤沙月(ミキハウス/大阪)

世界の卓球ファンに「ライジングスターの強打者」として認知されてきた大藤沙月(ミキハウス)。そのパワーボールは、「1ゲーム目の最初の1本くらい」と大藤が言うほどに早田ひな(日本生命)に封じられた。
1ゲーム目、大藤は7−7から引き離された。2ゲーム目も早田が連取。3ゲーム目では大藤が9−5とリードを奪ったが、そこから早田が逆転し、勝負を決めた。

勝利の瞬間、「ひなスマイル」を見せた早田

●早田ひな・準決勝後のフラッシュインタビュー
「最初から厳しい試合になると思っていたけど、やるべきことをやって点が取れた。大藤選手はサービスがうまくて攻撃力があり、普通の女子選手では打たないようなボールを、大藤選手は殻を破って打ってくる。それをしっかり返すことと、狙い打つことの2つのパターンで戦った。バックの感覚は悪くなかったし、次につながる試合ができた。左腕の感覚は一昨日より昨日、昨日より今日のほうが良い。決勝では何も余計なことを考えずに戦いたい。決勝は昨年は4-0だったけど、今日はどんな試合ができるかわからない。あのコートで試合ができることを噛み締めながら戦いたい」

左腕の状態も良くなり、バックハンドに威力と安定性が戻っている早田

●大藤沙月・準決勝後のコメント
「1ゲーム目と3ゲーム目の競り合いで落とした。そこでゲームを取り切れなかったのが痛かった。今日は相手に頭の部分で負けた。相手が自分のプレーを出させてくれなかった。
日本選手はどの選手もレベルが高いけど、その中で準決勝まで来られたので、1年間やってきたことは正しかったと思う。3ゲーム目を取りきれなくて、4ゲーム目は一気にやられた。3ゲーム目の9−5をズバッと勝っていかなきゃいけない。戦術が定まっていなかった。対策というより、自分の卓球をどのくらいやれるかという気持ちで1ゲーム目に入った。しかし、ここ1本という場面で、自分の思い描いていたのとは逆のボールが来るところに、相手の頭の良さを感じた。万全な体勢で打たせてくれなかった。
ボールの威力は試合前の乱打で感じていた。勢いで優勝したかったけれど、全日本は簡単にはいかない。今回は楽しい気持ちで全日本を終えられたので、来年は圧倒的な力をつけて優勝したい」

大藤、準決勝で敗れるも存在感を示した全日本だった

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