男子シングルス準々決勝で唯一、最終ゲームにもつれ込む大接戦となったのが、張本智和と木造勇人の一戦だ。2018年男子ダブルス優勝ペア同士による顔合わせは、最後まで一進一退の攻防が続いた。
勝負を分けた最終ゲーム。9―5とリードしながら9―8まで詰め寄られたが、張本は最後まで主導権を渡さず、11―8で逃げ切った。
「(相手のラッキーや良いプレーに対して)少し諦める気持ちと、やることはやる気持ちとのバランスが良かった」と張本。さらに、「リードされた展開でしか得られない恐怖感や焦りを今日経験できたことは、明日に繋がると思う。こういう試合になって勝てたという意味では、結果論だけど収穫は多い」と振り返った。

打点の早いバックハンドで徹底して木造のフォアサイドを突き、相手を詰めたところで空いたバックサイドへ短く落とすなど、激闘の中で世界トップレベルの技術力を見せた張本
一方の木造も、3ゲーム目は8-10から逆転で奪い、6ゲーム目も中盤で盛り返して最終ゲームへ持ち込むなど、粘り強い戦いぶりを見せた。随所で繰り出したバックストレートへの超速バックカウンターや、張本のフォアサイドを鋭く駆け抜けた回り込みフォアドライブは、観客の目に強く焼きついた。ここ数年影を潜めていた本来の実力が、一気に解き放たれた試合だった。

「今日1試合を通じて苦しめられた」と張本に言わしめた木造選手のバックハンド
今日、1月24日は張本の父・張本宇さんの誕生日。勝利で飾った張本は「今日が誕生日ですけど、明日の優勝を待っていると思う。 1日遅れで明日の優勝をプレゼントできれば」とコメント。明日は昨年大会の準決勝で連覇を阻まれた松島輝空(木下グループ)との再戦となる。
「ここまで来るとすごく効く戦術や技術は多分誰も持っていない。誰にでも対応できるし、多少の弱点があっても対応できる選手ばかり。最後はお互いラリーでの勝負になると思う。
2年連続の失敗は許されない。彼は去年の彼より強い彼になっている。明日の準決勝は『しっかりリベンジしたい』という気持ちでやるだけ」(張本)
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