男子シングルス準々決勝で、吉村真晴(SCOグループ)に4ー1で勝利し、今年も準決勝へ駒を進めた松島輝空。
「覚悟」を感じるチキータやバックハンドのカウンターで、松島の前に立ちはだからんとした吉村のプレーはベストに近いものだった。1ゲーム目を8ー10からの逆転で吉村が奪い、2ゲーム目も序盤でリード。吉村が流れをつかみかけたこの試合も、松島は最後まで崩れることはなかった。
試合後の会見で「4ゲーム目まで全部ジュースで、苦しかったけどあと1点を取り切れて良かった。ジュースの中で技術面がどうこうではなく、メンタル的に粘れたところが良かった」と語った松島。会見でのコメントは下記のとおり。
「去年も(6回戦で)吉村さんとプレーさせてもらって、その時は自分が向かっていく立場で作戦を練っていた。今年ももちろん作戦は考えたけど、自分のチキータが上から狙われているという印象があった。狙われてもチキータでいかないと自分の良さが発揮できないけど、ツッツキやストップでも少しずつ相手を崩すことができた。
ジュースの場面での内容は、正直あまり覚えていないんですけど、自分のサービスをチキータで狙われたので、いかに良いチキータをさせないかを考え、フォアサイドにしっかりサービスを出していった。
2連覇を目指して大会に向けてしっかり準備してきたので、1ゲーム目を取られても崩れないことを意識しました。あとは運だったり、技術が入るか入らないかの部分もあるけれど、そこはもう『我慢、我慢』と自分に言い聞かせながらプレーしました」(松島)

常に相手を視野に入れ、巧みに逆を突く松島のプレー
今大会の松島の動きは、好調時と比べるとやや重いようにも見える。初戦の4回戦からの4試合でまだ2ゲームしか落としていないが、奪った16ゲームのうち、ほとんどのゲームで相手に8点以上取られ、接戦に持ち込まれている。それでも、最後の1点は確実に取り切る。
ロングサービスで逆を突かれても、速攻で台から下げられても、1回転でも多くボールに回転を与え、相手のミスを誘うしつこさが松島のプレーにはある。苦手な相手に対してプレーが淡白になり、あっさり敗れることが今でもあるが、集中力が持続している時の松島輝空のプレーは実にしつこい。もちろん、これは褒め言葉だ。
ジュースの競り合いで、まるで中学生のようにロングサービスを連発し、対戦相手を唖然(あぜん)とさせたかと思えば、時に百戦錬磨のマスターズ選手のように粘り強く、打たれ強いプレーを見せる。ひとつの物差しでは測れない男、松島輝空。やはりこの18歳は只者ではない。明日の準決勝の張本智和戦に向け、「日本で一番強い選手に勝てるように頑張りたい。向かっていって勝ちにいきたい」と闘志をのぞかせた。

明日の準決勝では、昨年に続いて張本と対戦。果たしてどのような試合になるのか
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