「ブロックマン BLOCKMAN」・・・ふざけた名前ではない。卓球を知っている人は「守備を中心にプレーをする人だろうな」と想像がつく。完全な造語である。英語圏の人が聞いたら「??」と、まず意味がわからない。普通に英語で守備的な選手だと表現するなら、DEIFFENSIVE PLAYERだろうか。
だが、卓球には「カットマン CUTMAN」なる造語もある。正式な英語では「チョッパー CHOPPER」。
名前はちょっと変わっているが、『ブロックマン』はいたって真面目な異質攻撃選手用のラケットだ。TSPブランドで売られていて、毎年確実に売れ続けるラケット。卓球王国用具ランキングのラケット部門でも常に上位に入るヒット商品なのだ。
4月末から卓球を始める中学生のみなさん。卓球にはいろいろなプレースタイルがあります。攻撃が素晴らしいから試合ですべて勝てるわけではありません。
守備的なショートやカットで勝てるのも卓球の面白さのひとつです。
そして、卓球を始めるときにコーチの人から「君は片面に裏ソフト、片面に粒高や変化系の表ソフトを貼って、守備的なプレーをしてみよう」とアドバイスを受け、卓球を始める人も多い。
そんな選手にぴったりなのが『ブロックマン』なのだ。木材5枚合板で、上板(表面)にアユース、中芯に杉の木を使った。ほどよく飛ぶのだが、全体的には柔らかめの打球感である。
「もともと中学生の指導者からの要望で作られたのが『ブロックマン』。そして、2015年にはプラボールに合わせて中芯に杉を使い、プラボールでも回転をかけやすい素材にしたんです」と語るのはVICTAS開発室の仲村錦治郎さん。
「中学生から卓球を始める人で、2年間で試合で勝てるようにするためにコーチの方も片面裏ソフト、もう片面に『カールP3V』『カールP3αV』の変化系の粒高ラバーを貼り、相手のミスを誘い、つないできたボールを裏ソフトの攻撃で決めに行くというプレースタイルの人が多い。
『カール』の粒高に合うように上板に軟らかい木を使うことで、粒がよく倒れ、変化が出ますし、コントロールがしやすいのも特徴です」(仲村)。
『ブロックマン』は実はTSPブランドで発売され、当初、ペンホルダーの中国式だけだった。つまり、粒高のペンホルダー守備型用に開発されたのだが、好評となり、のちにシェークのフレアを追加した。
ペンホルダーで粒高ブロックとプッシュで相手を翻弄(ほんろう)し、チャンスを見つけて、反転して攻撃をするプレースタイルに最適。
日本の杉を使っていることでもわかるように、このラケットは「メイド・イン・ジャパン」。2本目のラケットと言うよりも、1本目から使ってほしいラケットだ。
ペン異質反転、シェーク異質攻守型に特化したラケット。中学生の「勝利への近道」のための一本になるだろう。
7150円(税込み)
シェークFL / ペンCHN
5枚合板
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