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欧州リポート

ヨーロッパTOP16が開幕。バック面をアンチに変更した元欧州3位のヴィンターが予選突破

 昨日より、スイス・モントルーでヨーロッパTOP16がスタート。ヨーロッパランキング上位選手のみが出場できる大会だが、今年から試合方式が変更。前回大会まではヨーロッパランキング上位15名と地元・スイスの1名のみが出場できたが、予選ラウンドを設け、ヨーロッパランキング上位23名と地元・スイスの1名によって争われることとなり、1協会最大2名という制限も撤廃された。

 決勝ラウンドに進めるのは前回大会同様16名で、上位ランカー14名は自動的に決勝ラウンドから登場。大会初日の昨日はランキング下位8名による予選ラウンドが行われ、決勝ラウンドに進む2名が決定した。

 

【男子予選ラウンド】
●1回戦
ドゥダ(ドイツ) 9、1、6 ヴェパ(スイス)
ピッチフォード(イングランド) -4、4、12、-3、9 レジンスキー(ポーランド)

ジェラルド(ポルトガル) 7、15、3 K.カールソン(スウェーデン)
Da.ハベソーン(オーストリア) 10、-12、7、-6、9 プツァル(クロアチア)

●決定戦
ドゥダ -5、3、2、7 ピッチフォード
→ドゥダが決勝トーナメント進出

Da.ハベソーン 11、-10、-6、7、7 ジェラルド
→Da.ハベソーンが決勝トーナメント進出

 

【女子予選ラウンド】
●1回戦
ブラティエコ(ウクライナ) 7、7、-8、10 マロバビッチ(クロアチア)
ピッコリン(イタリア) 4、-7、6、8 倪夏蓮(ルクセンブルク)

モレ(スイス) 13、-8、-9、8、9 マテロバ(チェコ)
ヴィンター(ドイツ) -5、7、4、3 ククルコバ(スロバキア)

●決定戦
ブラティエコ 7、9、7 ピッコリン
→ブラティエコが決勝トーナメント進出

ヴィンター 5、3、2 モレ
→ヴィンターが決勝トーナメント進出

 

 男子は昨年のヨーロッパ選手権準優勝のドゥダがピッチフォードを破って決勝トーナメントへ。Da.ハベソーンはジェラルドをフルゲームで下して予選を通過した。女子は地元のモレを除いて出場選手中ランキング最下位だったブラティエコが下克上。2勝をあげて決勝トーナメント進出を決めた。

 そして新しいスタイルで今大会に挑み、予選を突破したのがヴィンター。2022年のヨーロッパ選手権女子シングルスで3位に入賞し、女子ダブルスでも2度の優勝を誇るヴィンターは欧州でも指折りの威力を誇るハードヒッターだったが、今年に入って両面裏ソフトからバック面をアンチスピンに変更。見事に2勝をあげて決勝トーナメントへ駒を進めた。

 1回戦ではこちらもヨーロッパでは希少なバック面表ソフトのククルコバと対戦。表ソフトに対してアンチの変化が効かないと判断すると、動き回って得意のフォアドライブを連発して勝利。決定戦でもモレを翻弄して快勝を収めた。

 32歳にして大胆な戦型変更に踏み切ったヴィンター。昨年は表ソフトや粒高、アンチスピンを使用する異質軍団・インド女子が活躍を見せたが、ヴィンターの活躍次第ではヨーロッパにも異質の風が吹く…かも?

予選を突破したヴィンター、決勝トーナメント1回戦ではポーランドのヴィンターと対戦する(写真:ETTU)

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