ラケット以外の地元の特産や名物を使ってボールを打ち合う、全国各地で行われている「ご当地卓球」。その元祖とも言える山形県河北町の「世界スリッパ卓球大会」が12年ぶりに復活し、11月17日に大会が開催された。
生産量日本一と言われるスリッパの生産地で、さらに1971年世界卓球名古屋大会には、小和田敏子(69年女子世界チャンピオン)、大場恵美子、井上キヨ子と3人の代表選手を送り出した「卓球のまち」河北町。そのふたつの「名産」を組み合わせ、1997年に河北町でスタートしたのがスリッパ卓球大会だ。
2004年からは「世界スリッパ卓球大会」と銘打ち、行われていたこの大会だが、2012年を最後に開催が途絶えていた。しかし、河北町の町制70周年を記念し、河北青年会議所などの尽力で復活。11月17日に12年ぶりの大会が開催され、7歳から79歳まで60人が参加した。
ご当地卓球の良さは、ボールの回転量が少ないケースがほとんどで、初心者でもラリーを楽しめること。スリッパ卓球のラケットも大きくて軟らかく、ボールもラージボールを使うため、スピードや回転があまり出ないのが特徴で、多くの熱戦が展開されたという。
大会には主催側の予想を上回る応募があり、県外の神奈川県や福島県からも参加があったとのこと。ひとつの「スポーツツーリズム」だが、確かに卓球人でも家族旅行と組み合わせるなら、家族に初心者がいても安心な「ご当地卓球」のほうが楽しめる。観光や温泉とセットにして、普段の試合とは違った気分でボールを打ち合えるだろう。
卓球がさらに広く普及するためには、初心者にとっての卓球の入口が多ければ多いほどいい。その入口のひとつが再びオープンになったのは大歓迎だ。スリッパ卓球は来年以降も開催予定とのことで、卓球王国WEBでも最新情報があればアップしていきます!
●『世界スリッパ卓球大会2024inかほく』公式ホームページ
※大会は終了しています
https://slippers-tabletennis.com
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