8月5〜7日にかけて開催された『全国高等学校定時制通信制卓球大会』。シングルスは水島海誓(美作(通)/岡山)と荘司愛菜(星槎国際(通)・立川 /東京)が頂点に立った。
〈男子シングルス〉
優勝:水島海誓(美作(通)/岡山)
準優勝:地白光佑(向陽台(通)・古川学園/三重)
3位:和田颯斗(向陽台(通)・古川学園/三重)、山田直騎(華陽フロンティア/岐阜)
男子シングルス優勝の水島は、1年時(一昨年)に準優勝しており、今回が2度目の出場となった。3回戦では、両面表ソフトの前花(帯広柏葉/北海道)に苦戦するも、その後は高い実力を発揮して他を圧倒。地白(向陽台(通)・古川学園/三重)との決勝でも、サービス・レシーブで先手を奪い、ラリー戦でもスピード感あふれる両ハンドで地白に反撃の隙を与えず、ストレート勝ちで優勝を決めた。
「前回は優勝できず、今回は必ず優勝することを目標に臨み、優勝できて良かった。岡山県の選手団が応援してくれたり、両親もわざわざ東京まで来てくれた。そのおかげで優勝できたと思う」(水島)
関西高校を半年ほどで辞め、挫折を味わいながらも地元で着実に努力を重ね、2度目の挑戦で栄冠を手にした水島。岡山県で卓球ショップ『PINGPONG SLOW』を営み、ベンチに入った父・茂さんは「恩返ししてもらえました。本人にとって自信になったと思うし、今後も卓球は続けられる限り続けていってほしいと思います」と笑顔で語った。
コートのどこからでも鋭いボールを打ち込んだ水島
岡山にある卓球ショップ『PINGPONG SLOW』を営む父・茂さん(左)がベンチに入ってサポート
準優勝の地白は、準々決勝で上村(大﨑/東京)に0-2と追い込まれながらも、驚異の粘りを見せて逆転勝利。続く準決勝の山田(華陽フロンティア)戦でも、先にゲームを奪われたものの、気迫あふれるプレーで劣勢をはね返し、勝負強さを見せた。ガッツあふれるその戦いぶりで、会場を大いに沸かせた。
準優勝:地白光佑
3位:和田颯斗
3位:山田直騎
〈女子シングルス〉
優勝:荘司愛菜(星槎国際(通)・立川/東京)
準優勝:宮﨑美空(日本航空(通)・志成館/熊本)
3位:新沼奎華(第一学院(通)・盛 岡/岩手)、大山瑛心(中央国際(通)・くまもと中央)
女子シングルスは、左腕の荘司が決勝で宮﨑(日本航空(通)・志成館/熊本)にゲームカウント0-2からの大逆転勝利を収め、うれしい初優勝を飾った。
2-2で迎えた最終ゲームでは、「自分の得意なパターンがなかなかできず、苦しかった」と語るように、2-5、4-7とリードを許す展開が続いたが、それでも最後まで攻撃の手を緩めず、持ち味を発揮して逆転勝ち。接戦を制し、見事頂点に立った。
「今まで大きな試合で優勝したことがなかったので、この大会で優勝できてすごくうれしい。練習は家の近くのクラブで毎日やっています。今は2年生。来年も出場したら、必ず優勝したい」(荘司)
優勝:荘司愛菜
準優勝の宮﨑は、高い技術力を武器にゲームを落とすことなく勝ち上がり、決勝でも優勝まであと1ゲームに迫る健闘を見せた。決勝は、リードを握りながらも、終盤に逆転を許し、惜しくもタイトルには届かなかったが、準優勝という結果はこれまでの積み重ねをしっかりと示すものとなった。
準優勝:宮﨑美空
3位:新沼奎華
3位:大山瑛心
⭐︎大会の模様は卓球王国10月号(8月21日発売)で掲載します。お楽しみに!
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