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全日本「ホカバ」が閉幕。ホープス女子で松島美空が有終の5連覇、男子で重田柊介が大逆転V

今年も兵庫・グリーンアリーナ神戸で開催された『全農杯 2025年全日本卓球選手権大会(ホープス・カブ・バンビの部)』は、7月27日に大会最終日を迎え、ホープス(小学6年生以下)、カブ(小学4年生以下)、バンビ(小学2年生以下)、通称「ホカバ」の男女6種目でチャンピオンが決定した。

まずホープス男子決勝は、フォアのパワードライブ、打球点の高いバックドライブを連発する重田と、冷静沈着なオールラウンダーの仲本が激突。2ゲームを先取した仲本が3ゲーム目も10−7とマッチポイントを握り、優勝目前だったが、ここから重田が13−11と逆転。粘る仲本のフォアサイドに決定打を集め、大逆転での優勝を果たした。

〈ホープス男子〉●準決勝
重田柊介(岡谷ジュニア・長野) 10、−5、8、−5、7 芝原圭吾(crossA-A・福岡)
仲本楓翔(関西卓球アカデミー・大阪) 9、6、7 野々山瑛二郎(La.VIES・千葉)
●決勝 重田 −8、−9、11、7、11 仲本

決勝では大逆転勝利で、うれしい全国タイトルを手にした重田柊介

ホープス女子は松島美空が圧倒的な強さ。威力、打球点、厳しいコースと三拍子揃ったバックドライブでラリーの主導権を握り、強烈なフォアハンドを叩き込んだ。決勝では昨年のカブ女王、小学5年生の鈴木のセンスあふれる球さばき、粘り強いブロックにも動じず、ストレートで勝利して小学2年生からの大会5連覇を達成した。

〈ホープス女子〉●準決勝
松島美空(田阪卓研・京都) 0、6、5 三木梢愛(岸田クラブ・神奈川)
鈴木希華(マイダス・千葉) 6、−10、−3、9、4 榎本和奏(貝塚卓球アカデミー・大阪)
●決勝 松島 2、3、9 鈴木

圧倒的な強さを披露した松島美空。決勝では鈴木の挑戦を退けた

カブ男子は23年バンビ覇者のサウスポー・姚梓聡が揺るがぬ強さで大会2回目のV。決勝では尾形に対し、1ゲーム目にサービス・レシーブで先手を取られ、4−8まで離されたが、そこから10−8と逆転して11−9で1ゲーム目を奪取。打球点が高く、豪快に振り抜くパワードライブを炸裂させてストレート勝ちを収めた。

〈カブ男子〉●準決勝
姚梓聡(姚JTC・愛知) 9、6、9 詹林智昕(TOKYO孫雪卓球場・東京)
尾形栄虎(eスマイル・兵庫) 5、7、−11、−9、9 林子謙(TOKYO孫雪卓球場・東京)
●決勝 姚 9、6、9 尾形

相手コートにのしかかるような強烈なパワードライブを放つ姚梓聡

カブ女子は「松島4きょうだい」の末っ子、愛空(あいら)がうれしい初優勝。決勝では右シェークドライブの加藤と、互いにサイドを厳しく切る両ハンドのラリー戦を見せたが、フォアに飛ばされても素晴らしい対応を見せた。

〈カブ女子〉●準決勝
松島愛空(田阪卓研・京都) −6、11、11、7 西見穂香(ピンポンハウス徳山・山口)
加藤このみ(マエタク・群馬) 6、6、4 西尾友利(石田卓球クラブ・福岡)
●決勝 松島 10、6、8 加藤

姉・微空と姉妹揃っての優勝を達成した松島愛空

バンビ男子を制したのは左腕・植原。厳しいツッツキでうまくチャンスを作り、スイングスピードの速いフォアカウンターを打ち込んだ。決勝で対戦した茂田も多彩な得点パターンを披露し、才気を感じさせるプレーを見せたが、植原にはテクニックを封じられた。

〈バンビ男子〉●準決勝
茂田悠稀(たなかクラブ・神奈川) 5、11、−4、10 李天翔(Dream卓球クラブ・大阪)
植原渉(羽佳卓球倶楽部・東京) 12、7、7 小寺優太(西ナンバ卓球センター・大阪)
●決勝 植原 4、8、4 茂田

バンビの年代ながら完成度の高いプレーを見せ、優勝した植原渉

バンビ女子の女王もサウスポー。非常によく切れたフォアサービスから、鋭いフォアドライブを次々に相手コートに打ち込んだ。5戦すべてストレート勝ちでの優勝は見事。決勝で対戦した島も1ゲームも落とさずに勝ち上がったが、惜しくも2位。

〈バンビ女子〉●準決勝
鈴木菜月(マイダス・埼玉) 13、4、5 上村瑛美(神戸TC・兵庫)
島佳穂(樋ノ口SC・兵庫) 7、8、4 森本夏愛(Tortoise・神奈川)
●決勝 鈴木 6、6、7 島

バンビ女子優勝の鈴木菜月。今大会は6種目中、5種目で左腕の選手が優勝した

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