−−−『DNA プロ』シリーズのあとに、より性能の高い『DNA プラチナ』シリーズも発売しました。『DNA プラチナ』シリーズは評判も良くて、品切れが起きるほどだと聞いています。
早川 昨年の世界選手権ヒューストン大会で、モーレゴード選手(スウェーデン)が男子シングルスで決勝に進みましたが、彼が使っているラバーが『DNAプラチナ XH』だったことで、一気に注目されました。
ラバーだけではなくて多角形の『サイバーシェイプ カーボン』というラケットも目立ったことで、そちらも予約が殺到して。モーレゴード選手がスティガの救世主になりましたね。
しかし、昨今の情勢により、ラケットやラバー、その他の商品も品切れが続いてしまって、ユーザーにご迷惑をおかけしており申し訳なく思っております。早く在庫切れの状況を解消できるよう鋭意努力しております。
モーレゴード(スウェーデン)が使用していることで人気の『DNAプラチナ XH』
−−−将来的にスティガ・スポーツ・ジャパンをどのようにしていきたと考えているのだろうか?
早川 まずは、日本市場に合った商品をもっと出していきたいと考えています。また、ラインナップをわかりやすくし、日本として必要な商品を増やしていければと思っています。本社ともそういった目線で商品の開発を依頼し、話し合っています。
−−−それはラケットに限らずということかな?
早川 そうですね、スティガの商品全体に対してです。ラケットに関して言えば、高価格帯が多いので、エントリーユーザーが買えるような低価格や中価格帯の物もスティガとしては必要だと思っています。
今は『BANDA by STIGA』 シリーズとしてお求めやすい価格帯のラケットがありますが、スティガブランドとしても子どもたちや初級者に対しての「最初の1本」として将来的にはなければいけませんね。
ウエアなどのアパレルについても、デザインや品質をより良くしていくようにしています。Tシャツなどについては、スティガ・スポーツ・ジャパン独自で企画、デザインした商品も出しています。上級者から初級者まで、幅広い層にスティガの商品を手にしてもらえるように今後も努力していきます。
−−−最後に、スティガという企業はどのような会社だと感じていますか?
早川 もともとスウェーデン人の気質が温和で優しいこともあり、本社はアットホームな感じがあります。和気あいあいとしているので意見も出しやすく、社員全員で会社を良くしていると感じています。
スティガ・スポーツ・ジャパンで言えば、ぼくはもともと上から下に押しつけるキャラではないですし、各社員の意見をできるだけ聞いて決めていくようにしています。現在社員はぼくも含めて6名で、それぞれが主な仕事を持っていますが、出荷が忙しければ出荷を手伝ったり、商品の補充をしたりしています。少ない人数なので足りないところはみんなで補う感じですね。
スウェーデン本社のようなアットホームな会社になるように心がけています。
−−−早川社長以外のスティガ社員も知っていますが、とても良い雰囲気を感じます。今日はありがとうございました。コロナが治まったら、若い頃を思い出しながら一杯行きましょう!
早川徹/はやかわとおる
1976年4月10日生まれ。埼玉県出身
中学に入学と同時に卓球部に入る。中学時代は埼玉県入間市大会2位、埼玉県西部地区大会優勝。狭山ヶ丘高に入学するとインターハイには団体戦で出場、個人戦では全日本ジュニアで埼玉県代表になる。東洋大時代はインカレに出場。
社会人になってからもクラブチームで卓球を続けて、全日本クラブ選手権に多数出場、2部優勝メンバー。全日本社会人選手権埼玉県代表、全日本マスターズ埼玉県代表。
広告代理店、卓球貿易会社を経て、2017年1月にスティガ・スポーツ・ジャパンに入社し、取締役に就任。2021年3月1日付けで同社代表取締役に就任した。
インタビューを終えて、事前に尋ねていた「自社の好きな商品」を確認すると『リュックサック エッジXL』を出してくれた。
「もともと本社の商品として『リュックサック エッジ』がありますが、日本のユーザーの要望として『あと一回り大きいと便利』という声があり、それをスティガ・スポーツ・ジャパンとして反映したリュックサックです。ユーザーからの評判も良く、思い入れもある商品なので選びました」(早川社長)
『リュックサック エッジXL』
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