7月3〜13日にかけて、アメリカ・ラスベガスで開催中の『USスマッシュ』。WTTシリーズの中で最もグレードの高い大会で、日本からは男子6選手、女子8選手が参戦している。
現地時間の7日、男女シングルス1回戦の全試合が終了。男子シングルスでは、世界選手権ドーハ大会3位の梁靖崑(中国)、世界ランキング17位の林高遠(中国)がそれぞれバルデ(フランス)、ロブレス(スペイン)に敗れ、初戦で姿を消す波乱があった。
梁靖崑を破った24歳のバルデ
林高遠はロブレスに2-0リードから逆転負けを喫した
男女シングルス第1シードの林詩棟と孫穎莎(ともに中国)も初戦からフルゲームにもつれるなど、今大会の中国勢はどこか危なっかしい。勝利後のインタビューではいずれの選手も使用されている「卓球台」について触れ、孫穎莎は「感触がこれまでとは少し違っていて、完全には慣れていなかった」とコメント。環境への適応は、どの選手にとっても難題のようだ。
環境の変化に苦しみながらも、初戦を突破した孫穎莎
さて、日本選手では、まず男子は出場した6選手のうち、張本智和(トヨタ自動車)、松島輝空(木下グループ)、篠塚大登(愛知工業大)、宇田幸矢(協和キリン)、田中佑汰(金沢ポート)の5選手が1回戦を無事に突破。
地元・アメリカのS.ナレシュを完封し、2回戦に進んだ張本
一方、戸上隼輔(井村屋グループ)は初戦でいきなりパリ五輪銅メダリストのF.ルブラン(フランス)と対戦し、2-3で惜敗。最終ゲームは3-8から8-10まで点差を縮める粘りを見せたが、善戦及ばず1回戦敗退となった。
初戦敗退となった戸上だが、最後まで善戦を見せた
その他の男子では、O.アサール(エジプト)がシェルベリ(スウェーデン)をフルゲームの接戦の末に下した
女子では、早田ひな(日本生命)がチャン・モー(カナダ)にゲームカウント0-2と窮地に立たされたが、そこから3ゲーム連取で逆転勝利。伊藤美誠(スターツ)も初戦で朱芊曦(韓国)にゲームカウント1-2から逆転勝利し、ともに苦戦を乗り越えて2回戦へ駒を進めた。
粘り強さが光った伊藤
その他、張本美和(木下グループ)がゴールパデ(インド)に、大藤沙月(ミキハウス)がシャオ・マリア(スペイン)にそれぞれ3-0で完勝。平野美宇(木下グループ)はドラゴマン(ルーマニア)に、橋本帆乃香(デンソーポラリス)は、ベリストロム(スウェーデン)とのカット対決にそれぞれ1ゲーム目を奪われながらも勝利し、日本女子は6選手が2回戦に進出した。
WTT スマッシュ初出場の橋本はカット対決を制して初戦突破
一方、WTTスターコンテンダー リュブリャナ大会で1・2位フィニッシュと活躍した「Wみゆう」こと長﨑美柚(木下アビエル神奈川)と木原美悠(個人)は、それぞれ王芸迪、蒯曼と中国勢にストレートで敗れ、初戦敗退となった。
長﨑は王芸迪の回転量の多いドライブを攻略できず
また、女子ダブルスでは早田/伊藤がインドペアに3−1で勝利して2回戦に進出。混合ダブルスでは呉晙誠(韓国)との国際ペアで出場している大藤が初戦でメキシコペアを下して2回戦に進んだ。
久々の復活となった「みまひな」ペア。初戦を切り抜け、2回戦に駒を進めた
「みまひな」が女子ダブルス1回戦を戦った7月7日は早田の25歳の誕生日。WTTからケーキのサプライズ
なお、日本選手の対戦は下記のとおり(※=時間未定、すべて日本時間)
〈男子シングルス〉●2回戦
7月9日12:20〜 篠塚大登 vs. ヨルジッチ(スロベニア)
張本智和 vs. アルナ(ナイジェリア)※
松島輝空 vs. ロブレス(スペイン)※
宇田幸矢 vs. A.ルブラン(フランス)※
田中佑汰 vs. モーレゴード(スウェーデン)※
〈女子シングルス〉●2回戦
7月9日11:45〜 早田ひな vs. B.タカハシ(ブラジル)
7月9日12:20〜 張本美和 vs. レイエス・ライ(アメリカ)
伊藤美誠 vs. パヴァデ(フランス)※
橋本帆乃香 vs. アクラ(インド)※
大藤沙月 vs. エーラント(オランダ)※
平野美宇 vs. 申裕斌(韓国)※
〈男子ダブルス〉●2回戦
張本智和/松島輝空 vs. ドゥダ/チウ・ダン(ドイツ)※
〈女子ダブルス〉●1回戦
7月9日7:25〜 木原美悠/朱芊曦(韓国)vs. モイラント/レイエスライ(アメリカ)
●2回戦
伊藤美誠/早田ひな vs. ディアコヌ/シャオ・マリア(ルーマニア/スペイン)※
〈混合ダブルス〉●2回戦
7月9日4:30〜 松島輝空/ 張本美和 vs. N.ナレシュ/モイラント(アメリカ)
7月9日10:00〜 呉晙誠(韓国)/大藤沙月 vs. シャー/チタレ(インド)
写真提供:WTT
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