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「カットマンは勝てる」。ミスター・カットマンと呼ばれた高島規郎が伝授する最新カット型の真髄

 

カットマンはまずカットをしっかり
身につけるという先入観は捨てなさい

1970年代から15年間、日本のトップを駆け抜けたカットマン高島規郎。その現役時代、何かに取り憑かれたように練習に打ち込み、常人が真似をできないような訓練を自らに課した。そして生まれたのはコートを縦横無尽に駆け抜ける守備範囲と、美しすぎるカットフォーム。世界中の卓球ファンから「ミスター・カットマン」と呼ばれ、尊敬を集めた。
1973年世界選手権サラエボ大会では中国、スウェーデン戦で大活躍し、試合直後に「ミスター・卓球」荻村伊智朗(元世界チャンピオン・故人)から「感動的でですばらしいプレーだった」と握手を求められた。
1975年世界選手権カルカッタ大会の準決勝のステパンチッチ(ユーゴスラビア)戦では途中に会場の雨漏りがなければ、相手選手の肩は上がらなくなり、高島が世界チャンピオンになったかもしれないと言われた。

高島のカットマンとしての設計思想は、当時の全日本チャンピオンだった長谷川信彦の重いドライブをいかにカットで拾うことが基本だった。そのために左右に打たれるドライブを、回転量が落ちる床すれすれでカットをするものだった。そのためには強靭な足腰が必要だったために、死に物狂いの体力トレーニングと練習を繰り返した。「まわりから高島は頭がおかしくなっている。大丈夫かと思われるようになった。そういうふうに思われたら本物なんですよ」(高島)。

高島は現役引退後は近畿大学の教授を務めながら、指導者の道を歩んでいく。カリスマのカットマンと呼ばれた彼のもとで、プロ選手を決意した松下浩二(元全日本チャンピオン・現VICTAS社長)が指導を受け、現在、ブンデスリーガで活躍する村松雄斗、そして英田理志が教えを請うた。

「攻撃型は5年間くらいの単位で相当に変貌していく。過去10〜20年に攻撃選手が10の進化をしているとすれば、カット型は1か2しか進化していない。眠っている部分はたくさんあるけど、眠っている部分を引き出して教える指導者がいない」と高島は語る。
「初期設定の段階で、カットに重きを置きすぎるのではなく、攻撃のほうに重きを置きながらカットも教えていくと、いろいろなスタイルに枝が分かれていく。あまり決めつけないほうが良い。ある程度、自由にやらせるほうが将来伸びていく」
日本では、カットマンはまずカットという基礎をしっかり身につけてから攻撃の練習をやるという指導法や概念があるが、高島はそれを否定する。
「率直に言えば、攻撃型の進化や努力と比べたらカットマンのそれは不十分である。攻撃選手のほうが台上技術やサービスでも工夫をしている。カットマンは何を工夫しているのだろうか。昔とやり方が変わっていない。今の卓球に追いついていない。逆に言えば、まだまだ勝てるポテンシャルがある」

 

1977年世界選手権バーミンガム大会での高島規郎。ハンガリーのパワードライブを拾いまくった

 

3月11日から静岡県のフジスパークで2泊3日で行われる「高島カット塾」。新しいカットマンの概念や指導法を教わりたい人はこのセミナーに行くしかない。

高島カット塾

トップを目指す新しいカットスタイルを学ぼう
3月11日(土)〜13日(月) 2泊3日
主催:卓球王国
取扱旅行会社:時之栖ツアーズ株式会社
協力:VICTAS
場所:フジスパーク(静岡県富士市)

主な内容
3月11日(1日目)
●身体能力の測定(ジャンプ系、柔軟性、敏捷性、瞬発力)
→優劣を決めるのではなく、その選手がどうすれば長所を伸ばせるのか、どういうカットスタイルが良いのか、伸びしろのヒントを見つける
●いきなり始まる攻撃練習
→カットマンの固定観念を捨てよう
●いきなり始まるカットの応用
→既成概念を捨てるためのカーブカット、シュートカットへの挑戦
●夜:座学
→カットマンの悩みQ&A、そして新しいカットマンの心得
3月12日(2日目)
●午前:カットマンの初期設定のためのフットワーク
→カットマン独自の動き方を身につける。体の使い方などをわかりやすく説明
●午後:カットマンのインパクト感覚練習と距離感の習得
●夜:座学
→カットマンのための戦術。勝つための戦い方とは何か
3月13日(3日目) 午前のみ
●カットマンのまとめの練習(多球練習、応用練習)

↓お申し込みはこちらからできます

https://world-tt.com/blog/news/archives/53661

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