卓球王国 2024年12月20日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
トピックス

「高校生の可能性は無限」高校選抜男子は出雲北陵が初優勝!

 山形県総合運動公園体育館で行われていた第51回全国高等学校選抜卓球大会は全日程が終了。男子学校対抗では出雲北陵が初優勝を果たした。準決勝・決勝の結果は下記のとおり。

 

◆準決勝

〈出雲北陵 3-0 遊学館〉

○小野 3-1 

○肖騏駿 3-2 北口

○小野/黒田 3-2 鈴木/坂田

 

〈希望が丘 3-2 愛工大名電〉

○石井 3-1 杉浦

 牧野 1-3 坂井○

 石井/久保 0-3 坂井/面田○

○森 3-1 面田

○久保 3-2 菅沼

 

◆決勝

〈出雲北陵 3-0 希望が丘〉

○肖騏駿 3-1 牧野

○小野 3-0 石井

○小野/黒田 3-1 石井/久保

優勝:出雲北陵

準優勝:希望が丘

 

 出雲北陵は準決勝で野田学園に勝利して勝ち上がった遊学館と対戦。1番で小野が薜とのエース対決を制すと、2番では肖騏駿がゲームカウント0-2から逆転勝利。ダブルスも劣勢から最終ゲーム終盤に逆転して初の決勝進出を決めた。希望が丘との決勝でも小野と肖騏駿が連勝して一気に王手。ダブルスは各ゲーム接戦となるも、最後まで粘り強くボールをねじ込んでいった小野/黒田が押し切って勝負を決めた。出雲北陵は2004年の創部から今年が20周年。記念の年に悲願の全国初優勝を成し遂げた。

 2022年の選抜から昨年のインターハイまで4大会連続で3位に入賞と古瀬監督のもとで年々着実に力をつけてきた出雲北陵。フル回転でチームを優勝へと導いた小野を筆頭に球際に強く、粘りと知性を兼ね備えた選手が揃い、独自のカラーで存在感を見せてきた。古瀬監督は栄冠をつかんだ選手たちを「指導者の想像を上回る野心を持って日々練習に取り組んでくれた」と称え、「高校生の可能性は無限だと教えられた」と優勝後に語った。

 

●出雲北陵・古瀬監督コメント

 「まだ信じられない。最高ですね。選手たちは昨年のインターハイが終わってから、指導者の想像を上回る野心を持って日々練習に取り組んでくれた。いろんなものを我慢しながらストイックに頑張っていたので、その結果が最高の形になって、指導者としてこれ以上ないくらいうれしい。

 どこのチームも力は同じくらい。その中でウチにもチャンスはあると思っていた。カギになるのはダブルスだと考えていたので、すごく時間をかけて鍛えてきたし、準決勝・決勝と苦しい試合だったけども、その成果が出せた。一戦必勝で目の前の試合に集中しよう、今できる最高の試合をしようと話していたけど、大会期間中にも成長してくれた部分もあって、高校生の可能性というのは無限だなと改めて思いました。

 (決勝後は目が潤んでいたが)いろんな方に支えられて活動できているので、うれしい気持ちと感謝ですね。いろんな思いが出てきました。まだ絶対的な力があるチームではないので、また鍛えて、春夏連覇できるように頑張っていきたい」

フル回転でチームを優勝に導いた小野

ファイターの肖騏駿は準決勝・決勝で貴重な勝利

台上でもラリーでも高いコンビネーションを見せた小野/黒田

初優勝にエースの小野は涙を堪え切れず

 

 希望が丘は準決勝で愛工大名電にダブルスを終えて1-2から逆転で決勝へ進出。2013年大会以来の優勝を狙ったが出雲北陵の勢いを止められずにストレートで敗れた。

愛工大名電戦ラストで勝利した久保

 

 愛工大名電は5番フルゲームまでもつれた末に希望が丘に敗れて王座奪還ならず。5番では地元・山形出身の菅沼が奮闘を見せたが、故郷に錦を飾れず。遊学館は各マッチ競り合ったが、あと1本が奪えず出雲北陵に敗戦。しかし、野田学園を破るなど、粒ぞろいの戦力で大会を盛り上げた。

ラストを託された菅沼は奮闘を見せたが及ばず

遊学館はポイントゲッターの鈴木/坂田が出雲北陵ペアを追い詰めたが惜敗

関連する記事