パリ五輪で男子シングルスと男子団体で2個の銀メダルを獲得したトゥルルス・モーレゴード。この22歳の若者はパリの観客を盛り上げ、スウェーデン国民を熱狂させた。2021年世界選手権ヒューストン大会でも準優勝、そしてパリ五輪と、大舞台に強い。五輪金メダリストの水谷隼さんは「大事な大会で一気に勝ち進む何かを持っている。運の強さと勝機をつかむ嗅覚も実力のうち」と解説した。
卓球王国10月21日発売の12月号ではモーレゴードのインタビューと、テクニックを解説する。
スウェーデン卓球の系譜は、1960年の荻村伊智朗(元世界チャンピオン・国際卓球連盟会長)がストックホルムに降り立った時から始まっている。
ゲーム練習しかしなかったスウェーデン選手に、サービス、レシーブからの日本式のシステム練習、フットワーク練習、分習法などを導入した。選手たちからは猛反発だったが、アルセア、ヨハンソンという若手が成績を残すとスウェーデンの卓球選手たちに日本式練習は浸透した。
そこから「北欧のニッポン」と言われるほどに日本式の練習を取り入れたスウェーデンが強さを発揮し、ヨーロッパ、世界を席巻した。
ベンクソンが世界チャンピオンになり、彼に憧れたワルドナー、パーソンが続いた。特にワルドナーは「天才卓球」「100年にひとりの選手」と言われるほどに多彩なオールラウンドプレーを見せた。
彼らに共通していたのは両ハンドのテクニックを披露しながらも決定球はフォアハンドだったことだ。モーレゴードはもちろんだが、パリ五輪の日本対スウェーデンでのラストで劇的な勝利を上げたシェルベリと言い、「オギのDNA」を彼らは受け継いでいた。
「パリ五輪は超クールで、卓球をすることがとても楽しいと思えた大会だった」とモーレゴードはインタビューで答えた。普段の練習でも「卓球を楽しむ」ことを忘れないモーレゴード。だからこそ、多彩な台上プレーとサービス、バックのカウンタースマッシュ、広角打法と観客を魅了するプレースタイルが作り上げられている。
そんなモーレゴードのインタビューと技術特集を最新号で紹介している。
↑モーレゴードのインタビュー&テクニックは最新号で
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