5月17日の開幕から2日が過ぎた世界卓球2025ドーハ。現地取材している編集部タローにとっては、長い長い2日間でした。
世界卓球の取材ではまず、会場に入るためのメディア用のADカードを受け取るのが第一の仕事。通常はくくられたADカードの束から、自分のものを見つけてもらうだけで済むのですが、ドーハに着いた大会初日の朝、受け取りのデスクが置かれたシェラトン グランド ドーハに行ってみると、「まだできていません」「1時間くらい待ってね」という返事。その後も一向にできる気配なし。
日本選手の試合時間も迫る中、ITTFのメディア担当、トリスタン・ラヴィエさんの機転でデイパスを出してもらい、何とか会場に入ることができました。ADカードを受け取るのに4時間待ったという人もいたとか。。。
ちなみにシェラトン グランド ドーハには、大会直前の5月14・15日に中東を訪れていたアメリカのトランプ大統領が宿泊。その時は市内の道路はあちこちが通行止め。通常なら40分くらいで行けるメイン会場のルサイル・スポーツ・アリーナに、トランプさんの訪問時は迂回(うかい)、迂回で1時間半くらいかかったそうです。大会とぶつからなくて良かったですね。
ドーハの市街地の様子。奇抜な建物のオンパレード
メイン会場のルサイル・スポーツ・アリーナは砂漠に着陸したUFOのような建物で、周囲に他の施設は何もなし。メディアホテルから片道40分は、世界卓球の会場としてはかなり遠い部類。しかも大会初日の夜の帰り道は、「もうメディアホテルに行くバスはない」と言われ、1時間近く待ったり、交渉したりした末に、中国のメディアの皆さんが奔走して出してもらった臨時便に乗せてもらいました。心の底から「謝謝」でした。
メイン会場のルサイル・スポーツ・アリーナ。サブ会場のカタール大学体育館とバスで20分くらい離れており、行き来が難しいのもつらいところ
シャトルバスからの移動を急ぐ選手。今日と明日は最高気温が40度を超えます
この暑さの中でも「出待ち」する中国のファン。夜はさらに増えて、100人以上います
「毎年、WTTスターコンテンダーも開催しているのに、なぜ?」と言われるくらい、なかなか落ち着かない大会運営。一方で、現地のスタッフの方々は皆さん感じがよく、笑顔で対応してくれます。そして何より、日本選手団は1回戦を終えて単複16連勝の快進撃。
昨日の最終戦、松平賢二対ブルサ戦。4ゲーム目の10-10で見せた賢二くんのフォアクロスの連打は痺れました。9-10でのバック連打にはプレースタイルの進化を感じましたが、10-10のフォアクロス連打は、「卓球はフォアクロスで勝てないとダメなんだ」という故・吉田安夫先生(青森山田学園総監督)の教えを思い出しました。ドーハにヤマダが薫りましたね。
フォアクロスの連打で打ち勝ち、マッチポイントをたぐり寄せた賢二くん。痺れました
さあ、大会3日目も取材頑張ります。まず会場に無事に着けるのかが第一関門です。(編集部タロー)
メディア向けの食事はおしゃれ。16時半に並べたあと、メディアの人が取ろうとするとスタッフが笑顔で「17時からね」。お預けでした
こちらの料理は野菜多め、味付け抑えめ。日本人の口にも合うんじゃないでしょうか
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