卓球王国 2025年5月21日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
世界卓球2025

男子シングルス3回戦、注目の日本勢対決は戸上隼輔に軍配。張本智和に打ち勝つ

●男子シングルス3回戦
戸上隼輔 7、9、-9、5、9 張本智和

非情なる日本勢対決を制したのは戸上隼輔だった。張本智和の主戦場であるバック対バックのラリーに真っ向から挑み、そこで完勝。威力、コース取り、緩急の変化と完璧に近いパフォーマンスを見せ、張本に反撃の機会を与えなかった。以下、両者のコメント。

「もちろん悔しい部分はあるんですけど、内容として完敗だなと思う。バック対バックで先にコースを変えられたりとか、威力も相手のほうが上回っていた。今回は悔しさがありますけど、自分が現役であり続ける限り(世界選手権は)2年に1回挑戦できると思うので、くじけずにまた2年後に挑戦したいなと思います」(張本)

得意のバック対バックで戸上に主導権を握られた張本。終始苦しい戦いだった

完敗を認め、サバサバとした様子でインタビューに答えていた張本

「複雑な気持ちです。正直、同士討ちは本当にしんどいけど、勝たないといけないですし、相手も立ち向かってくるので、それに対して少しでも気持ちが揺らいでしまうとすぐ逆転されてしまう。本当に自分との戦いだったなと感じています。
 どのようなサービス、レシーブ、ラリーになっても、粘り強くミスすることなく、とにかく1球まず入れる。強さだけじゃなくて緩急をつけるという細かなところまで上田仁コーチと話して、その練習を重点的に行ってきたので、それが成長につながっているのかなと思います」(戸上)

ただ強打を打ち込むだけでなく、緩急やコース取りの良さが光った戸上のプレー

インタビューでは、同士討ちに対する切ない思いを吐露した戸上。心優しい一面を見せた

関連する記事