午後の日本卓球協会強化本部の公式会見後の、日本男子の田㔟邦史監督の囲み取材の内容は以下の通り
田勢 本当に最後まで決められなかったです。この2年ですが、(篠塚大登・愛知工業大は)国内の選考がスタートしてから安定した成績を残してきているというふうに感じています。
彼なりにすべての選考会に出場して、その中で国際大会にも出場してコンディションもそうですけど、スケジュール、モチベーション、メンタルも本当に厳しいところはあっただろうし、そこを勝ち抜いて(代表権を)獲ったと思っているので。そういう苦しいところを乗り越えて掴んだ切符だからこそ、パリでがんばってくれるんじゃないかなと願いを込めて。
もちろん、世界ランキングが低いということは事実なので、これからその世界ランキングを上げていくことと、代表が決まったので、もう「国内ではなく国際大会で勝つ」というような卓球スタイルに話し合って持って行かなきゃいけない。
これで代表が決まったので、選手のみんなは少しでも開放されるのではないかと思います。今まで、国内でも頑張らないといけない、国際大会に出て世界ランキングも上げないといけない。「どうしようかな」、「どっちに出ようかな」という中で、選手たちが頑張ってくれましたけど、代表はこれで決まったので、選手たちも「メダルを獲る」というひとつの目標に向かって頑張ってくれるので、男子選手ももっと勢いに乗るんじゃないかなと思います。
●ーこの間の全日本の篠塚選手と松島選手(輝空・木下グループ)は本人たちはある程度(試合が選考に関係することを)わかっている。そのことは言っていましたか?
田勢 言ってはないです。でもおそらく、(松島選手が)世界ランキングで3番目、で(篠塚選手が)国内の選考ポイント3番目というふうに自分たちでどっちの方が良いのかっていう部分もあるし、あそこで当たってしまうっていう。そういった部分もお互いで感じていて。で母体の人たちもそれなりに一生懸命になっていて、その状況でゴールしたっていうところですかね。
●ー(篠塚選手と松島選手の試合は)ゲームオールでほぼ互角という見方もできましたけど。
田勢 そうですね。オリンピックもそうですけど、大舞台では本当に1本、2本の差だと思うんですよね。「1本取る厳しさ」、そこがやっぱり最後の4-3の9点で篠塚が勝ったっていう、その1本の厳しさっていうところを評価しました。
●ーダブルスは篠塚選手と戸上選手(隼輔・明治大)が中心になりますか?
田勢 現時点ではそのように考えています。もちろん、時々(張本)智和(智和企画)と篠塚でダブルスを組んで国際大会に出ることがあるかもしれませんが、張本があの勢いで全日本で優勝して、ここからまた一気に行ってくれるんじゃないかなっていうふうに思うと、張本をわざわざダブルスにっていうことを今は考えなくてもいいのかなと思います。
●ー昨日のTリーグでも戸上選手と篠塚選手がペアになっていましたけど、その試合は見ましたか?
田勢 あ、見ていないです。
●ーこの2人のダブルスの強みはどういう部分だと思いますか?
田勢 やっぱり篠塚はなんでもできるので、Tリーグの前は確か戸上選手と松島選手が組んでいて、なので、そこは見ずにという感じですかね。
戸上選手は両ハンドのパワーもありますし、台上のチキータ、決定打もありますので、そういった意味では篠塚選手には左利きなのでいろんなことをやってもらってチャンスを作って、戸上が決めるというようなパターンですかね。
形はできています。ちょっとダブルスが戸上選手の体調だったり、篠塚選手の腰とかいろんなことがちょっとあったので国際大会のダブルスにエントリーする数が少なかったのは確かなんですけど、これからは国際大会にどんどん出して、力を上げていきたいなと思います。
●ーミックスダブルスに関しては一択ですか?
田勢 一択……、まあそうですね、一番金メダルに近いペアということで。
●ー2人とも3種目に出場しますけどそのあたりは?
田勢 オリンピックですから、選手個々自分のためにも頑張ってくれるだろうし、男子のため、日本のためにも頑張ってくれると思います。
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