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ワールドカップ、張本智和ら日本3選手が8強入り。張本美和は王曼昱に一歩及ばず

4月14〜20日にかけて、中国・マカオで開催中のワールドカップ。大会4日目の昨日(17日)、予選を突破した16人による決勝トーナメントの1回戦が行われ、日本から男女7選手が登場した。

日本男子では戸上隼輔、篠塚大登、張本智和の3選手が登場。戸上は梁靖崑(中国)と対戦し、ゲームカウント0-3から2ゲームを取り返す粘りを見せたが、2-4で敗戦。また、篠塚もカルデラノ(ブラジル)との打撃戦に1-4で敗れ、ともにベスト16で大会を終えた。

最後まで食らいついたが、惜しくも敗れた戸上

2ゲーム目をジュースで奪い返した篠塚。後半は流れを引き寄せられず

一方、張本はチャイニーズタイペイの22歳、馮翊新と対戦し、4-0で完勝。日本男子唯一のベスト8進出を決めた。本日(18日)行われる準々決勝で張本は、篠塚を下したカルデラノと対戦する。

日本男子唯一の準々決勝進出を果たした張本

出場した全選手が予選を突破した日本女子は、大藤沙月、伊藤美誠がそれぞれユエン・ジアナン(フランス)、A.ディアス(プエルトリコ)を4-1で退けて8強に進出。準々決勝では大藤と伊藤が対戦する。

パワフルなドライブでミスを誘った大藤

会心のプレーで準々決勝進出を決めた伊藤

一方、早田ひな、張本美和は、それぞれ最終7ゲーム目のジュースにまでもつれ込む大接戦の末、惜しくも敗戦。早田はアジアカップで敗れていた鄭怡静(チャイニーズタイペイ)に0-3とゲームをリードされ、5ゲーム目もマッチポイントを握られたが、執念の粘り強さを見せて3-3に追いついた。最終ゲームでは10-9とマッチポイントを握るも逆転を許し、アジアカップのリベンジはならなかった。

ゲームカウント0-3から、マッチポイントを奪う追い上げを見せた早田だが、あと1本が遠かった

張本は、鮮やかなチキータやフォアドライブの連打など、自信に満ちた攻撃的なプレーで王曼昱(中国)にゲームカウント3-1とリードし、勝利まであと1ゲームに迫るなど、21年世界女王を大いに追い詰めた。

最終ゲームも両者一歩も譲らないハイレベルな打撃戦となり、8-10から10-10に追いついたが、王曼昱をフォアサイドに厳しく振り、相手が体勢を崩しながら返球してきたあまめのボールを惜しくもオーバー。バック対バックのラリーを制した王曼昱が3度目のマッチポイントで決め切り、強く拳を固めてその場にしゃがみこ込んだ。

張本は「10-10で相手のことを少し崩せたところで自分が仕留めきれずにミスしてしまったのは、自分が負けた大きな理由」と語ったが、今後に繋がる素晴らしい戦いだった。

闘志を前面に出して戦った王曼昱

個々の技術の精度が一層磨きのかかったように感じられた張本美和

勝利を決め、しゃがみ込んだ元世界女王。16歳の張本美和が与えたプレッシャーの大きさを感じさせた

写真提供:WTT

 

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