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伊藤美誠、蒯曼にフルゲームの末、惜敗。日本勢で唯一の銅メダル獲得 ワールドカップ

4月20日まで中国・マカオで開催中のワールドカップ。本日(19日)、男女の準決勝が行われ、日本勢で唯一、準決勝に勝ち進んだ伊藤美誠が登場した。

伊藤は、今年のシンガポールスマッシュ女子シングルスで準優勝、アジアカップでも3位入賞と、着実に実力をつけてきている左腕・蒯曼(中国)と対戦した。

2ゲームを連取する好スタートを切った伊藤だったが、3ゲーム目では蒯曼がラリー戦で粘りを見せ、4ゲーム目では8-4リードから巻き返され、試合は2-2のタイに持ち込まれた。

迎えた5ゲーム目では、伊藤のフォア強打が冴え、一気に8-0とリード。しかしそこから徐々に点差を詰められ、9-8と1点差まで追い上げられるも、11-8で逃げ切った。

ゲームカウント3-2と、勝利まであと1ゲームに迫った伊藤。6ゲーム目は一進一退の展開となり、9−9の場面から蒯曼が連続得点を決め、勝負は最終ゲームへともつれこんだ。

伊藤の強打を凌ぎつつ、ドライブを広角に打ち分けた蒯曼

最終ゲームは、肉体よりもメンタルの戦いとなった。中盤までは伊藤がわずかにリードしていたが、7−7で並ばれると、得意のフォア強打にミスが出はじめ、蒯曼に4連続ポイントを許して決着がついた。惜しくも敗れはしたが、日本女子としては前回大会に続くメダル獲得となった。

早い打球点での強打で善戦した伊藤。敗れたが、健在ぶりを示した

東京五輪では混合ダブルスで金メダルを獲得しながらも、パリ五輪の代表入りを逃し、苦しい時期もあった伊藤。しかし、そこから立ち直り、今大会では日本勢で唯一のベスト4進出。準決勝敗退後には悔し涙も見せた伊藤だが、この悔しさを糧に、さらなる成長が期待される。

写真提供:ITTF

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