連続写真、略して「連写」。これまで数限りなく連写を使った技術解説ページを作ってきたが、サービスの連写ページは作っていて楽しい。サービスの連写は他の技術よりも写真を大きく使いやすく、誌面にも華(はな)があるからだ。海外のトップ選手のサービス連写ページでは、まずコートサイドに座って連続写真を撮っている段階から「お宝頂戴」とつぶやきたくなる。
卓球王国12月号のサービス大特集『良いサービスって何だ?!』では、特集の2番目に偉関晴光さん監修の『世界のトップサービス、ココに学べ!』を据えた。
つい先日まで、林昀儒(チャイニーズタイペイ)のコーチとして国際大会を転戦し、世界選手権やパリ五輪のベンチにも入った偉関さん。「林詩棟の下回転サービスを取らせてもらったことがあるけど、めっちゃくちゃ切れてるよ。あれはヤバい」「F.ルブランはフォア側に転がったボールを拾いに行った後は、そのままフォア側からサービスを出すことが多い。相手に時間を与えたくないからね」。……現場ならではのトップ選手の情報がどんどん出てくる。
回転量がすごいという林詩棟の下回転サービス。その出し方にはある秘密が……
そして偉関さんの手にかかると、表紙にもなった孫穎莎選手のフェイクモーションや、ショートサービスとロングサービスでの打球する高さの違いなど、選手の一挙手一投足に明確な理由があることがわかる。個人的に、低いショートサービスを出すためには「肩のラインで出す」というのが非常に参考になった。
表紙にもなった孫穎莎のフォアサービス。スムーズに3球目攻撃につなげるために磨き抜かれている
今や技術解説も動画で見る人が圧倒的に多いが、連写での解説には上質な情報が詰まっている。技術を取り入れたい選手はもちろん、試合観戦を楽しみたいファンも、連写ページを見てから試合や動画を見ると、「なるほどね」と思う場面がたくさんありますよ(柳澤)
偉関さん推薦のオフチャロフのバックサービスも、さすがトップ選手の技
ツイート