ここからは、誌面で掲載できなかった澤田さんがサポートを続けている、地元金沢の名門校・遊学館高卓球部と植木大監督らとの繋がりについて紹介しよう。
●全国百万石オープン(小学生の部)の準備や運営について、遊学館高の植木先生がかなり手伝いをしてくれていると聞いています。
澤田 そうなんです。植木先生をはじめとして、遊学館高の卓球部の生徒たちが前日と最終日の会場の準備、大会期間中も記録や進行など大会運営をサポートしてくれています。遊学館高のほかにも北陸大の学生、金沢学院高の生徒たちも同様に手伝ってくれています。彼らの協力がなければ大会をスムーズに運営することはできませんので、本当に感謝しています。
●会場準備の金曜日には彼らが卓球台やフェンスを出して翌日の大会の準備をするだけではなく、前入りしている子どもたちと練習試合もしていましたね。
澤田 金曜日の午前中に会場設営を終えて、午後から夕方まで参加選手の練習のために開放しています。その際に遊学館高らの選手が台について、子どもたちと試合をしてくれます。今大会では遊学館高の卒業生で、Tリーグ金沢ポートの五十嵐史弥選手も来てくれて、子どもたちと試合やワンポイントレッスンをしてくれました。子どもたちがうれしそうに試合をしている姿が見られて、私もうれしくなります。
●澤田さんが経営されている株式会社辰信測量は、遊学館高卓球部をスポンサードされているんですよね。
澤田 石川県卓球連盟の仕事もそうですが、地元石川県と卓球への恩返しの思いで遊学館高をサポートさせていただいています。遊学館高のウエアに弊社のロゴを入れていただいていますが、全日本選手権でそのウエアを来て必死でプレーしている選手を見ることができることも、仕事をより頑張らないと、というモチベーションになりますね。
また、今年に入ってからは、先程お話が出た五十嵐選手と、昨年のホープスチャンピオンで4月から金沢市の城南中に入った平塚健友選手も弊社としてサポートさせていただいています。
●植木先生との出会いは?
澤田 高校時代に直接かぶっていたわけではないのですが、遊学館高卓球部のコーチをされている金谷昌宣さんが私の高校の卓球部の先輩で、ある時に金沢の繁華街で飲んでいたら何年かぶりに偶然会ったんです。それでお互いの近況などを話しまして、植木先生と知り合うことができました。
私も金谷さんも植木先生もお酒が好きなので、お酒を通じての「飲みニケーション」で仲良くなりました(笑)。私が県卓の競技部長になってからは植木先生と一緒に県内の仕事をすることが多くなり、大変支えていただいています。
遊学館高の生徒たちは自分たちの卓球を頑張るだけではなく、県内の大会時には準備、運営などを本当によく手伝ってくれています。これは何か会社として恩返ししなければいけないと思い、先程お話させていただいたスポンサードという形で支援させていただいています。また、金沢学院高の卓球部にも大会運営などでお世話になっているので、今後会社として何かサポートできないかと考えています。
そうしたサポートを続けるためには会社がしっかりと経営できていなければできなくなってしまいます。会社がうまくいかなければサポートができませんから、もっともっと仕事を頑張ろうという励みになっているんです。私にとって、石川県卓球連盟の仕事や遊学館高などのサポートが、会社経営のモチベーションに繋がっています。
さわだ・かつひろ
1976年9月25日生まれ、石川県出身。金沢市立泉中で卓球を始め、金沢松陵工業高(現・金沢北陵高)でも卓球部に入ったが、1年の終わりに退部。しばらく卓球から離れていたが、22歳で再開。全日本クラブ選手権、全日本マスターズなどに出場した。36歳で株式会社辰信測量を創業。同時期に石川県卓球連盟の理事に就任。現在は、競技部長として県内の大会運営など、年間で100日ほど連盟の仕事に費やしている
ツイート