5月15日からボスニア・ヘルツェゴビナ・サラエボで行われていたパリ五輪シングルスヨーロッパ予選は全日程が終了。男女各5選手が出場資格を手にした。
予選は3ステージ制で行われ、第1ステージは3、4選手でリーグ戦を行い、各グループの上位2選手が第2ステージへ進出。第2ステージは2つのトーナメントに分かれて試合を行い、両トーナメントの優勝者が出場資格を獲得。第3ステージは第2ステージで敗れた選手が再び2つのトーナメントに分かれて試合を行い、優勝者および両トーナメントの代表決定戦で敗れた選手同士の対戦での勝者に出場資格が与えられた。
団体戦出場により、すでに2枠のシングルス出場資格を与えられているスウェーデン、ドイツなどの選手は出場せず。また、ピッチフォード(イギリス)やポルカノバ(オーストリア)も世界ランキングによる推薦出場が確実な状況にあるため、今回の予選には出場しなかった。(写真提供:ETTU)
【男子】
〈第2ステージ〉
◆トーナメント1・2回戦
ロブレス(スペイン) 4-0 レバヤツ(セルビア)
ボボチーカ(イタリア) 4-1 シューディ(ハンガリー)
レジンスキー(ポーランド) 4-3 ピスチェイ(スロバキア)
E.イオネスク(ルーマニア) 4-1 Da.ハベソーン(オーストリア)
◆トーナメント1・3回戦
ロブレス 4-2 ボボチーカ
レジンスキー 4-1 E.イオネスク
◆トーナメント1・代表決定戦
レジンスキー 4-1 ロブレス
◆トーナメント2・2回戦
ワン・ヤン(スロバキア) 4-1 ウルス(モルドバ)
オラー(フィンランド) 4-0 クルチェツキ(ポーランド)
ギオニス(ギリシャ) 4-0 アレグロ(ベルギー)
ズムデンコ(ウクライナ) 4-1 O.イオネスク(ルーマニア)
◆トーナメント2・3回戦
ワン・ヤン 4-0 オラー
ギオニス 4-3 ズムデンコ
◆トーナメント2・代表決定戦
ギオニス 4-0 ワン・ヤン
〈第3ステージ〉
◆トーナメント3・2回戦
ロブレス 4-2 ストヤノフ(イタリア)
ウルス 4-0 ピスチェイ
アレグロ 4-2 E.イオネスク
シューディ 4-2 オラー
◆トーナメント3・3回戦
ウルス 4-3 ロブレス
シューディ 4-3 アレグロ
◆トーナメント3・代表決定戦
ウルス 4-0 シューディ
◆トーナメント4・2回戦
ニュイティンク(ベルギー) 4-0 ボボチーカ
ズムデンコ 4-3 ドリンコール(イギリス)
レバヤツ 4-2 O.イオネスク
ワン・ヤン 4-0 ペレス(スペイン)
◆トーナメント4・3回戦
ズムデンコ 4-0 ニュイティンク
ワン・ヤン 4-2 レバヤツ
◆トーナメント4・代表決定戦
ズムデンコ 4-0 ワン・ヤン
◆敗者復活代表決定戦
ワン・ヤン 4-0 シューディ
第2ステージでは17歳のレジンスキーと44歳のギオニスが出場資格を獲得。レジンスキーは初、ギオニスは6度目の五輪への切符をつかんだ。第3ステージでも19歳のウルスが初の五輪切符を獲得。モルドバから初めて五輪卓球競技への出場資格をつかんだ選手となった。また、第3ステージでズムデンコは2012年ロンドン五輪以来の五輪出場資格を獲得。母国ウクライナはロシアからの軍事侵攻が続く中での出場資格獲得に「この勝利をウクライナに捧げたい。代表チームとともに練習することを許可してくれたドイツ卓球協会にも感謝しています」とコメントを残した。
そして敗者復活代表決定戦で出場資格をつかんだのはワン・ヤン。ワン・ヤンは第2・3ステージとも代表決定戦で敗れていたが、最後の最後で勝利。「(シューディ戦は)お互い疲れていたけど、カット型の私の方がチャンスは多かった。3度も代表決定戦で負けるなんて悲惨すぎる。この試合で負けることはないと思っていた」とタフに戦い抜き、自身3度目の五輪出場資格をもぎ取った。
5選手が出場資格を手にした一方、今予選第1シードのロブレス、第2シードのO.イオネスク、第3シードのDa.ハベソーンは予選を通過できず。世界ランキング推薦での選出に望みをかけることとなった。
ツイート