2024年全日本卓球選手権(マスターズの部)は大会2日目を終え、男女ともハイセブンティ・ローエイティ・ハイエイティの計6種目が終了。外はあいにくの大雨だったが、会場では熱戦が繰り広げられた。各種目のメダリストは下記のとおりだ。
〈男子ハイセブンティ〉
優勝:田頭昇(永卓会・福岡)
準優勝:吉田雄三(ヨシダスポーツ・高知)
3位:木内忠男(チームTAISHO・埼玉)、楞野米次(まるくらぶ・兵庫)
・男子ハイセブンティはベスト4にカット型が3人入った。その中で、決勝で吉田の鉄壁のカットをバックの粒高ショートで何本でも返球し、チャンスボールはすかさずフォアスマッシュを叩き込んだ田頭(たがしら)が初優勝。昨年マスターズに初出場して初戦敗退、2年目の今年で一気に頂点を極めた。「昨年は気合いが入りすぎて打ちすぎてしまったんですけど、今年は雰囲気にも慣れて落ち着いてやれた」というが、強豪ひしめくこのクラスでの快進撃は見事だった。
〈女子ハイセブンティ〉
優勝:太田裕子(冠雲・東京)
準優勝:東野京子(MISATO・埼玉)
3位・高橋邦子(千代田クラブ・千葉)、関根芳子(市川市レディース・千葉)
・サウスポーの太田が、常に冷静な攻守を見せて頂点へ。台上のツッツキからフォアの攻撃まで、サイドを切る厳しいコース取りが光った。「優勝できたのは練習のおかげ、良い練習仲間と良い練習ができたおかげです」と感謝の言葉を述べた。
〈男子ローエイティ〉
優勝:竹内俊夫(舞高クラブ・京都)
準優勝:奥田昭和(柏クラブ・千葉)
3位:福井宏行(ウイングス・奈良)、津島靖武(ブルーグリーン・東京)
・この年代では抜群のスピードを誇るフォアスマッシュを連発し、長身の右ペン表・竹内が平成19年度大会のハイシックスティ以来、久々の優勝。「今大会はあきらめずにやれたのが一番良かった。あきらめずに続けていれば良いことがあります」と優勝後に語った。決勝は右ペン裏ソフト速攻の奥田との熱戦となり、最終ゲームは先にマッチポイントを握りながら10−11と逆転されたが、再逆転でタイトルをつかんだ。
〈女子ローエイティ〉
優勝:長澤征代(武蔵野クラブ・東京)
準優勝:池西かつ(夢華クラブ・埼玉)
3位:吉村美智恵(COSMOS・福岡)、中村洋子(パワフル・福岡)
・低く切れたツッツキと正確なカットを駆使する長澤が、決勝ではゲームカウント0−2のビハインドから大逆転勝利で優勝。「(決勝は)相手も調子が良くて2ゲームを先に取られてしまったので、『1ゲームは取らないと』と思ってやりました。ボールが全体的に浅くなっていたので、少しでも深く入れてカットに持ち込んだのが良かったです」(長澤)。
〈男子ハイエイティ〉
優勝:和田紘一(球楽会・神奈川)
準優勝:杉谷慎治(ウイングス・奈良)
3位:山中勝紀(卓翠会・東京)、大村光保(小浜クラブ・兵庫)
・ハイエイティとは思えないほど若々しい動きを見せた和田が、2021年大会のローエイティに続く優勝。変化の出る粒高ラバーを使う選手が増えてくる年代だが、「いろいろなボールの変化に対応できるのがぼくの持ち味」と語るように、クセ球や変化球にも動じない技術力、そしてフォア強打の威力を見せた。
〈女子ハイエイティ〉
優勝:河路悦子(AFクラブ・愛知)
準優勝:池田章子(翡翠・大阪)
3位:畠山凉子(KTクラブ・広島)、篠塚弘子(HIRO・埼玉)
・カットの河路が昨年に続いてこの種目を制し、マスターズで6回目のV。決勝ではローエイティまでの各種目で優勝を飾ってきた「マスターズの女王」池田を破った。「病み上がりで練習は全然できていなかった。優勝の秘訣は気力ですね」と決勝後に語ったとおり、気力と集中力の充実が光っていた。
その他の種目では、男女ローシックスティからローセブンティまでの男女各6種目でベスト4が決定。明日、大会3日目の11月3日に優勝者が決定する。
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