女子学校対抗は決勝が行われ、星槎横浜が四天王寺を3-2で下して初優勝。前半を終えて0-2のビハインドから試合をひっくり返し、大逆転で頂点に立った。
【女子学校対抗】
●決勝
〈星槎横浜 3-2 四天王寺〉
藤本 -3、-5、-7 冨田◯
牧野 -5、7、-6、-2 青木◯
◯牧野/櫻井 -4、8、9、8 青木/髙森
◯櫻井 8、5、5 髙森
◯倉嶋 8、8、8 萩原
優勝:星槎横浜
準優勝:四天王寺
2年ぶりの優勝を目指す四天王寺と、初出場・初優勝を狙う星槎横浜の対戦となった決勝戦、先制点をあげたのは四天王寺だった。1番に起用したカットの冨田が独特の変化のカットで藤本を翻弄。1ゲーム目から最後まで主導権を渡さずにストレートで勝利する。幸先の良いスタートを切った四天王寺は2番でも青木が牧野とのエース対決を制し、一気に優勝に王手をかけた。
藤本を完封した冨田
2番では青木がエース対決を制して四天王寺が優勝に王手
昨日行われた女子ダブルス決勝の再戦となった3番も四天王寺の青木/髙森が1ゲーム目を簡単に奪うが、2ゲーム目を星槎横浜の牧野/櫻井が奪取して1-1。3・4ゲーム目も競り合いとなったが、牧野/櫻井がラリーで打ち勝って星槎横浜が1点を奪い返す。
昨日の女子ダブルス決勝に続いて牧野/櫻井が青木/髙森を下す
ダブルスの悪い流れを断ち切りたい四天王寺だったが、序盤から切れ味鋭いフォアドライブを連発する櫻井に対し、髙森はやや精度を欠いたプレーが続く。櫻井が1ゲームを先行すると、2・3ゲーム目も落ち着いたプレーで髙森のパワーを封じてストレートで勝利。櫻井がダブルス、4番と連勝して優勝の行方は5番にもつれ込んだ。
「いつも通り冷静だった」(渡邊監督)と櫻井が髙森に完勝し、ラストへ持ち込む
優勝がかかったラストは今大会、要所で白星を重ねている倉嶋と四天王寺の主将・萩原の対戦となったが、1ゲーム目のスタートから倉嶋が好プレーを連発。強気の攻めを連発して1ゲーム目を奪うと、2ゲーム目も勢いは止まらず。一気にゲームカウントを2-0とすると、3ゲーム目も萩原の追い上げを振り切って3-0で勝利。劣勢を跳ね返した星槎横浜が初出場・初優勝の快挙を達成した。
出足から好プレーを連発した倉嶋が優勝を決めた
ベンチに戻ると涙を堪えきれず
今大会、星槎横浜は1回戦で松元を擁する留萌、2回戦で前回準優勝で選抜3位の桜丘と対戦するハードな初日を乗り切り、3回戦では桜の聖母、準々決勝では地元でベスト8入りを果たし、勢いに乗る岩国商業に3-0で勝利。準決勝では大エースの面手のいる山陽学園に勝利し、決勝では選抜女王の四天王寺を下す、堂々の戦いぶりだった。
メンバーは最少人数の4人のみだが、「ウチは絶対的なエースはいないけど、全員がエース格でオーダーも自由に組める」と渡邊監督が語るようにどこからでも得点を狙える穴のない布陣が強み。メンバーは1・2年生のみで来年も優勝候補の本命となる。女子シングルスでは全員が5回戦までで敗れたため、今大会での3種目制覇は果たせなかったが、女子ダブルスと女子学校対抗の2種目でのタイトル獲得は見事だ。
昨年は日本生命の育成組織、ジュニアアシストアカデミーの選手で構成されたリベルテ(大阪)が学校対抗、シングルス(竹谷)を制したが、今年は木下アカデミーの選手で構成された星槎横浜が2種目で戴冠。インターハイでもTリーグ勢の活躍が光っている。
四天王寺は2年ぶりの学校対抗出場で王座奪還まであと1勝に迫ったが、無念の準優勝。ダブルスに続いて学校対抗でも星槎横浜に決勝で屈した。明日は青木と髙森の2人がシングルス準々決勝に挑むが、なんとしてもタイトルをつかみたいところだろう。
優勝まであとわずかに迫った四天王寺、王座奪還はならず
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