●男子シングルス2回戦
Da.ハベソーン(オーストリア) 5、5、7、9 松平賢二
昨日、12年ぶりの世界卓球で見事ストレート勝ちを収めた松平は、オーストリアの大ベテラン、Da.ハベソーンにストレートで敗れ、2回戦進出ならず。
昨日の快調なプレーから一転、今日の試合ではハベソーンのバックからミドル前に来るサービスに対し、レシーブに苦しんだ松平。サービスからの展開でも、ハベソーンの独特の間合いからゆっくり飛んでくるレシーブに思わぬミスが出る。
「昨日すごくプレーが良かったぶん、体が動いている感覚があって、練習でも動いていた。でもコートに立って、相手の特に何をしてくるわけでもないゆるいレシーブをフォアで打とうとした時に、距離感が合わなかった。
昨日はフォアでかなり決められている感じだったので、より回り込みを自分の中で意識しすぎて、距離感が遠くなったかもしれない。もっと早めにバックを使って、調整を入れられたら良かった」(松平)
松平、ハベソーンの独特のリズムと緩急に、プレーを崩された
2017年の世界選手権では、1回戦で松平の弟・健太を破る番狂わせを起こしているハベソーン。懐の深さと、ゆったりした間合いで相手に仕掛けさせてから狙う鋭いカウンターで松平を苦しめた。今日の朝、ハベソーンとブンデスリーガで数回対戦している上田仁からプレーの傾向と対策を聞いていたという松平だが、「今日は自分がどうするか、というところしか考えられなくて、駆け引きまで持ち込めなかったのが悔しい」と言葉を絞り出した。
時折見せる両ハンドのカウンターが強烈だったハベソーン
「不甲斐ない、という思いが一番最初に来る。家族もせっかくここまできてくれたのに、なんでこんな試合しかできないかなという……。自分の目標として、ずっと全日本選手権で優勝したいというのはある。世界卓球がこんな終わり方をして、自分がこのまま終わるのは嫌なので、またひとつ目標ができたかなと思います」(松平)。
ミックスゾーンで涙を見せた松平。まだ挑戦は終わらない
●混合ダブルス2回戦(ベスト16決定戦)
吉村真晴/大藤沙月 3、7、4 郭冠宏/黃怡樺(チャイニーズタイペイ)
●女子ダブルス2回戦(ベスト16決定戦)
張本美和/木原美悠 15、3、4 ユエン・ジアナン/パヴァデ(フランス)
●男子ダブルス2回戦(ベスト16決定戦)
篠塚大登/戸上隼輔 ー9、5、2、6 關文皓/姚鈞濤(香港)
混合ダブルスの吉村/大藤、女子ダブルスの張本/木原、男子ダブルスの篠塚/戸上はいずれも快勝でベスト16進出。吉村/大藤は、16歳の郭冠宏と40歳の黃怡樺の「24歳差ペア」に快勝。張本/木原はフランスの左腕パヴァデと、ダブルスでの実績がある右シェークフォア表のユエン・ジアナンに1ゲーム目から苦しめられたが、17ー15で競り勝つと2ゲーム目以降は圧倒した。
試合を重ねるごとにコンビネーションが良くなってきた吉村/大藤
非凡なボールセンスを誇る郭冠宏(右)は、この1年で大きく背が伸びた。プレーはまだ発展途上か
木原(右)/張本は1ゲーム目の競り合いを制して主導権を握った
木原と張本のミックスゾーンでの掛け合いは、張本自ら「漫才みたい」と語るほど
篠塚/戸上も1ゲーム目を落とすも、2ゲーム目以降は戸上の鋭いチキータと両ハンド、篠塚の台上プレーと柔らかいボールさばきで得点を重ねた。
1ゲーム目を落とすも、危なげなく勝利を収めた篠塚(左)/戸上
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