9月1〜10日の間で行われた秋季関東学生1部リーグ。新型コロナウィルスの影響で思うような学生生活を過ごせなかった4年生にとって、最後のリーグ戦でもあった。通常は8シーズン行われる関東学生リーグだが、20、21年のリーグ戦が中止になり、4年生が経験したリーグ戦は本来の半分である4シーズンのみ。誰も経験したことがない前例のない4年間を過ごし、試合が開催されるかさえもわからない状況の中で、最上級生としてチームを支えた4年生。ここでは、そんな各チームを支えた4年生たちをご紹介。
【明治大】
グランドスラムを達成した明治大は、秋リーグ出場の選手全員が3年生以下。表舞台での4年生の活躍は少なかったが、主将の松下を始め、主務の向井、関東学連副幹事長として大会運営に尽力した對馬など、4年生が縁の下の力持ちとなりチームを支えた。「特に、主将の松下と主務の向井に関しては(リーグ戦に)出れないながらもチームのために気を使って、練習場の雰囲気もそうだし、裏方の仕事や応援も、本当によくやってくれたなと思っています」(高山監督)。
主な4年生:松下竜巳、川村大貴、徳村優汰、松下幸也、深沢大陽、對馬悠、向井慧太
【専修大】
19年秋リーグで優勝を経験している4年生。なんとしても最後のリーグ戦で優勝を果たしたかったが、明治大にあと一歩及ばず悔しい2位に。秋リーグには5人の4年生(不戦を含む)が出場し、星、遠藤はそれぞれ2勝をあげチームの勝利に貢献するなど、4年生としてのプライドを見せた。秋リーグ出場者以外にも、六本木や稲木などの実力者が揃っていた専修大。4年間、切磋琢磨しながら互いに高めあった。
主な4年生:月舘駿介、遠藤碧人、上村太陽、星翔太、吉田聖斗、六本木瑛介、神野翔太、稲木辰悟
【中央大】
秋リーグでは4年生3人で合計16勝をあげた中央大。1部通算21勝の浅津、19勝の小野寺がWエースとして活躍し、主将の橋本も春に濵田(早稲田)、秋に野田(専修大)を破るなど、要所で勝ちを重ねた。
主な4年生:橋本一輝、浅津碧利、小野寺翔平、佐藤功志郎
【日本大】
1部再昇格で4位となった日本大は、秋リーグに2人の4年生が出場。海外リーグでも腕を磨く金光は、今季2勝3敗となかなか勝ちに恵まれなかったが、1年時から主力としてチームを牽引し、日大の1部復帰に大きく貢献。金光とともにチームを支えてきた福原は1勝にとどまったが、筑波大戦ラストで日本大の勝利を決める大きな1勝となった。他にも、主将として約40人の部員をまとめた岩本拓海など、合計9人の4年生が日本大を支えた。
主な4年生:岩本拓海、金光宏暢、福原明雄、近藤蓮、小泉潤朗、藤澤虎之介、田村涼、田口健世、櫻井智哉
【早稲田大】
関東の古豪、早稲田大は秋リーグに3人の4年生が出場。主将の岩永は1部通算13勝と、特別賞にあと1勝に迫る活躍。松本は1部通算1勝9敗、宮木は0勝4敗となかなか勝ち星に恵まれなかったものの、常に全力で戦う姿勢を見せた。
主な4年生:岩永宜久、松本累、宮木宏輔、甚田翔風
【筑波大】
少数精鋭で1部残留を決めた筑波大。チームの主力として活躍が期待された4年生の竹内は秋リーグ不出場となったが、4年春までの通算戦績は9勝5敗。唯一の4年生としてチームをまとめた。
主な4年生:竹内佑
【法政大】
法政大を引っ張ったのは4年生の手塚。秋リーグも単複でフル出場を果たし、常に先頭に立ちチームを牽引。また、リーグ戦への出場はなかったが、主将の天野、主務の三浦も4年生として手塚とともにチームを支えた。
主な4年生:天野宏哉、手塚元彌、三浦空
【駒澤大】
惜しくも2部降格となった駒澤大は、中橋、長沼が秋リーグに出場。特に、主将の中橋は木村と組んだダブルスでベストペア賞を受賞。シングルスでも1・2部通算で12勝をあげ、エースの名にふさわしい活躍を見せた。高校関東チャンピオンとして大学に入学したものの、なかなかリーグ戦への出場機会に恵まれなかった長沼は、最終戦となった筑波戦の5番でリーグ戦初出場。勝ち星をつかむことはできなかったが、4年間の集大成となる1戦だった。
主な4年生:中橋敬人、長沼龍之介、今永隼人、牛込竜輔、小池龍成
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