5月に予定されていたWTT中国ハブ大会が東京五輪後に延期されることが、ITTF(国際卓球連盟)のホームページ上で「WTT公式アナウンス」として発表された。
WTT(ワールド・テーブルテニス)は、ITTFが今までのワールドツアーに代わりに取り組んでいる新しい国際大会だ。
従来よりも賞金額を上げながら、
・WTTグランドスマッシュ(4大会)
・WTTカップファイナル(2大会)
・WTTチャンピオン(8大会)
・WTTスターコンテンダー(6大会)
・WTTコンテンダー(最大14大会)
というグランドスマッシュを頂点とした世界ツアーの新しいやり方と言われている。3月にはWTTスターコンテンダーとWTTコンテンダーをカタールのドーハで開催した。
当初は5月に中国で2大会を開催予定だったが、中国政府が許可が下りずに、延期になった。
「中国では6月からWTTイベントを開催できることを確認していますが、現在の状況を考えると、オリンピックの準備をし、遠征やトレーニングに関する世界的な不確実性を乗り越えるため、プレーヤーにとって最も公正で安全な決定であると考えています」(WTT)
卓球王国が3月下旬にITTFのCEO、WTTディレクターであるスティーブ・デイントン氏にインタビューを行った際に、こう答えている。
──5月から中国ハブが開催予定ですが、その場合の検疫はどうなりますか?
スティーブ・デイントン 中国ハブに関してはまだどうなるかクリアではなく、あと数日で開催するかどうかが決まると思う。東京五輪前に長い検疫は難しいと思う。中国に入り3日を検疫に費やし、選手には休みをとってもらい、11日間を検疫(隔離)を兼ねながら練習できるようにしたい。これができなければ現実的に中国でのWTTハブは難しいと思っている。
WTTは中国ハブはやりたかったのだが、中国政府がCOVID-19(新型コロナ)の感染拡大を警戒して、5月開催に許可を下さなかったことが予想される。
これによって、7月からの東京五輪前に、国際大会はなくなった。すべての国の代表選手は大きな国際大会を経験せずに「ぶっつけ本番」で、五輪のコートに立つことになった。
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