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東京五輪ラテンアメリカ予選 ディアス姉妹が史上2組目の姉妹同時出場を決める

 4月13~17日にアルゼンチン・ロザリオで東京五輪ラテンアメリカ予選が開催。男子シングルス4枠、女子シングルス3枠、混合ダブルス1枠の出場権をかけて予選が行われた。シングルスは第1ステージで男女2枠ずつを決定した後、第1ステージの敗者で残りの出場権獲得者を決定する。

 2019年に開催されたパンアメリカ競技大会で優勝を果たした男子のカルデラノ(ブラジル)、女子のA.ディアス(プエルトリコ)はすでに五輪出場権を獲得済み。また、ブラジルは男女で団体戦出場を決めており、男子はカルデラノ以外のもう1枠、女子は2枠のシングルス出場権を手にしているため、今予選には出場していない。

 

【男子シングルス】

〈第1ステージ〉

●トーナメント1・準決勝

カンポス(キューバ) -8、8、3、6、10 アルト(アルゼンチン)

アファナドル(プエルトリコ) 7、7、-7、9、7 マドリッド(メキシコ)

●トーナメント2・決勝

アファナドル -9、4、4、-9、9、-7、9 カンポス

→アファナドルが出場権獲得

 リオ五輪でプエルトリコ史上初の五輪卓球競技出場選手となったアファナドルが2大会連続の出場を決めた。決勝では今予選トップシードのアギーレ(パラグアイ)に完勝して勝ち上がったカンポスをフルゲームまでもつれた末に下した。

2大会連続の五輪出場を決めたアファナドル(写真提供:ITTF、写真は2019年パンナムカップ)

 

●トーナメント2・準決勝

呉家驥(ドミニカ共和国) 12、7、9、-12、-10、7 ミノ(エクアドル)

シフエンテス(アルゼンチン) 4、6、9、-8、5 ラマドリッド(チリ)

●トーナメント2・決勝

シフエンテス 7、5、11、-7、6 呉家驥

→シフエンテスが出場権獲得

 トーナメント2では開催地アルゼンチンのシフエンテスが歓喜の出場権獲得。中国からの帰化選手である呉家驥を決勝で下した。シフエンテスは五輪初出場。

 

〈第2ステージ〉

●トーナメント1・準決勝

カンポス 6、8、8、7 サントス(ドミニカ共和国)

ミノ 1、9、1、-9、5 ゴンザレス(プエルトリコ)

●トーナメント1・決勝

ミノ 2、-5、-6、-8、8、11、10 カンポス

→ミノが出場権獲得

 トーナメント1ではミノが3度のマッチポイントをしのぎ、30歳にして初めての五輪出場権をつかんだ。カンポスは第1ステージに続き、決勝でフルゲームで敗れて出場権を逃しており、悔しい予選になった。

 

●トーナメント2・準決勝

アルト -7、8、-4、6、-11、8、3 マドリッド

呉家驥 10、7、6、15 アギーレ(パラグアイ)

●トーナメント2・決勝

アルト 12、-6、-7、9、8、6 呉家驥

→アルトが出場権獲得

 同僚のシフエンテスに続き、アルトがアルゼンチンから2人目の出場権獲得。アルトもシフエンテスと同じく五輪初出場。一方、中国代表で世界ジュニアにも出場経験のある呉家驥は第1、2ステージともにアルゼンチン勢に敗れ、初の五輪出場はならなかった。今予選にトップシードで臨んだ世界ランキング62位のアギーレは出場権獲得ならず。過去3度五輪に出場し、現在はドイツ・ブンデスリーガ1部でプレーする実力者だが、今回の予選では力を発揮できなかった。

 

【女子シングルス】

〈第1ステージ〉

●トーナメント1・準決勝

M.ディアス(プエルトリコ) 4、11、4、8 エンリケス(グアテマラ)

フォンセカ(キューバ) 4、4、5、6 ムニョス(メキシコ)

●トーナメント1・決勝

M.ディアス -7、11、-9、-9、12、3、6 フォンセカ

→M.ディアスが出場権獲得

 すでに五輪出場を決めている妹のアドリアナ・ディアスに続き、姉のメラニー・ディアスも五輪出場権を獲得。メラニーは東京五輪が初めての五輪出場、アドリアナはリオ五輪に続き2大会連続2度目の出場となる。ディアス家は父が元プエルトリコ代表で現代表監督、母もジュニア時代にプエルトリコ代表としてプレーした卓球一家。男子シングルスで出場権を獲得したアファナドルは従兄弟にあたる。姉妹が同時に五輪に出場するのは、北京五輪でのベロニカとヴィクトリアのパブロビッチ姉妹(ベラルーシ)以来2組目。

妹に続き、五輪出場を決めたメラニー・ディアス(写真提供:ITTF、写真は2019年パンナムカップ)

 

●トーナメント2・準決勝

シルバ(メキシコ) 10、10、7、7 アグエイアス(アルゼンチン)

ベガ(チリ) 1、11、7、-12、9 ブリトー(ドミニカ共和国)

●トーナメント2・決勝

ベガ 11、9、8、-7、-12、6 シルバ

→ベガが出場権獲得

 ベガは女子ダブルスに出場した2004年アテネ五輪以来、実に4大会ぶり2度目の五輪出場。シングルスへの出場は今回が初出場。37歳のベテランは17年ぶりの五輪出場を手にし、歓喜の雄叫びをあげた。

 

〈第2ステージ〉

●準決勝

シルバ -6、3、-10、-5、7、9、9 ラベット(キューバ)

フォンセカ -7、4、10、-4、-8、2、7 エンリケス

●決勝

フォンセカ -7、-6、9、9、11、-8、10 シルバ

→フォンセカが出場権獲得

 1枠の出場権をかけて行われた女子第2ステージは、18歳のフォンセカが初の五輪出場を手中に収める。決勝では五輪3度出場のベテラン、シルバを相手にフルゲームジュースまでもつれる熱戦を制して、東京行きのチケットをつかんだ。キューバから五輪女子シングルスへの出場はシドニー五輪以来となる。

 

【混合ダブルス】

●準決勝

ラマドリッド/ベガ(チリ) 6、-7、7、-7、14、-6、8 シフエンテス/アグエイアス(アルゼンチン)

カンポス/フォンセカ(キューバ) 10、11、-5、8、10 マドリッド/シルバ(メキシコ)

●決勝

カンポス/フォンセカ -9、-9、7、6、12、7 ラマドリッド/ベガ

→カンポス/フォンセカが出場権獲得

 1つの出場権を13ペアで争った混合ダブルスでは、キューバペアが出場権を獲得。キューバペアは2回戦で今予選は混合ダブルスのみの出場となったブラジルのイシイ/タカハシをストレートで下すと、その勢いのまま準決勝、決勝と勝利を収めた。カンポスはシングルスでは2度決勝まで進みながらも出場権を逃していたが、混合ダブルスで五輪切符をつかんだ。フォンセカはシングルスに続いて2種目で五輪出場。

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