
<卓球王国2024年11月号より>
2024年10月、VICTASが新たなラバーを発売する。その名も『V>15 スティッキー』(以下:『15 スティッキー』)。
元々、『15 スティッキー』は契約選手である丹羽孝希(ファースト)の「回転量のあるボールに対しても打ち負けず、クセ球が出るのが粘着の良さ」という意見を取り入れて開発された1枚。2022年からは丹羽がバック面に使用し始めたものの、一般向けには発売されていなかった。
しかし、その噂が広まり、「発売してほしい」という要望が寄せられたことから商品化が実現した。
「スティッキー(粘着)」という名前のとおり、粘着性のあるトップシートがこのラバーの最大の特徴。そのうえ、シートの厚さや粒形状、スポンジ硬度にも工夫を施すことで、『V>15 エキストラ』とは全く違うコンセプトのラバーに仕上がったという。
「『15 エキストラ』よりも肉厚で粒が低いトップシートを採用し、スポンジ硬度も52.5度に設計。そうすることで、相手のボールに負けない芯の強さを感じることができ、前・中陣でのカウンターや、台上プレーの打球の質を向上させました」(VICTAS研究開発部)
ラバーの反発力の低さが少し気になる方は、特殊素材ラケットと合わせると良いだろう。
また、微粘着テンションの中には粘着をほとんど感じないものもあるが、『15 スティッキー』は「粘着感」にもこだわったと研究開発部は語る。
「ユーザーには打球時にボールが吸い付いている感覚を感じてほしかった。ただ、強粘着ラバーほどではないので、『粘着ラバーを使えないのではないか』と思っている方でも十分使いこなすことができます」
ちなみに、丹羽はバックで使用しているが、一般ユーザーはパワーを出しやすいフォアで使用するのがオススメとのことだ。
卓球台に近い位置でのラリーが主流の現代において、『15 スティッキー』は確実に力を発揮する。丹羽のような高速プレーを目指すアナタに、ぜひとも使ってほしい1枚だ。
厚めで粒の低いトップシートを採用することで、よりスポンジに力が加わりやすくなった
●微粘着ハイエナジーテンション裏ソフト
●¥7,480(税込) ●厚さ:MAX・2.0㎜
●カラー:レッド・ブラック
㈱VICTAS:03・5639・9811
https://www.victas.com
photo >> Yoshinori Eto
text >> Masataka Nakano
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