2025年3月29・30日に東京・ベルサール渋谷ガーデンで「第2回 ケアリッツカップ」が開催された。日本リーグで活躍する「ケアリッツ・アンド・パートナーズ」が主催する、実業団と学生による賞金付きの卓球団体戦(優勝賞金180万円)。昨年の第1回大会は16チームが参加して1日で行われたが、今年は規模を拡張し、実業団13チーム+大学14チーム、合計27チームの男子卓球部が参加し、2日間にわたり熱戦が繰り広げられた。
熱戦の連続に会場は大いに盛り上がった
シードとなった実業団のリコーとケアリッツ・アンド・パートナーズは、それぞれ準々決勝で明治大と中央大に大接戦の末に敗退。そして準決勝に進んだ4チームの中で唯一の実業団チームとなった日野キングフィッシャーズは、準決勝で昨年王者・愛知工業大と対戦。篠塚大登、谷垣佑真らベストメンバーで臨んだ愛知工業大の前に、日野は0-3で敗れたものの、パリ五輪代表の篠塚に対して川上尚也が善戦を見せるなど(下写真)、存在感を示した。
川上(手前)が篠塚を相手に果敢な攻撃を決めて、接戦を演じた
決勝は愛知工業大と明治大という学生のトップチームの対決。1番ダブルスで、全日本王者ペアの飯村悠太/木方圭介が谷垣/篠塚とのハイレベルなラリー戦を制すると、2番で高橋航太郎が横谷晟に対して、劣勢でも粘り強くボールに食いつくプレーで劇的な逆転勝利をあげ(下写真)、これで明治が押せ押せムード。3番で篠塚が飯村にストレート勝利をあげたものの、4番で木方が鈴木颯を押し切って(記事最上部写真)、明治大が初優勝を決めた。
高橋はマッチポイントでも後陣からの必死のロビングで得点して劇的勝利
篠塚/谷垣ペアほか、ベストメンバーで2連覇を狙った愛知工業大だったが、明治大の勢いの前に準優勝に終わった
国内最高峰の賞金付き団体戦であると同時に、実業団と学生の垣根を越えた対決と交流が実現しているケアリッツカップ。第2回大会は会場の規模感も良く、コートの間近で観戦できる環境で、実業団チームの社内応援団や一般卓球愛好家も多く訪れ、非常に盛り上がった大会となった。ケアリッツカップは今後も大会規模をより拡大していく予定だという。
●決勝トーナメント1回戦
TOKYO GAS 3-2 法政大
明治大 3-0 専修大
中央大 3-0 日本大
●準々決勝(2回戦)
愛知工業大 3-0 TOKYO GAS
日野キングフィッシャーズ 3-0 日本体育大
明治大 3-2 リコー
中央大 3-2 ケアリッツ・アンド・パートナーズ
●準決勝
愛知工業大 3-0 日野キングフィッシャーズ
谷垣佑真/篠塚大登 6,6 川上尚也/西康洋
横谷晟 7,4,11 松田歩真
篠塚大登 7,-9,6,11 川上尚也
明治大 3-0 中央大
飯村悠太/木方圭介 -8,11,11 前出陸杜/小野泰和
高橋航太郎 9,8,8 青山貴洋
飯村悠太 7,15,-7,9 小野泰和
●決勝
明治大 3-1 愛知工業大
飯村悠太/木方圭介 9,9 谷垣佑真/篠塚大登
高橋航太郎 -7,11,-9,8,11 横谷晟
飯村悠太 -5,-5,-12 篠塚大登
木方圭介 -7,5,6,6 鈴木颯
優勝:明治大。優勝賞金は180万円
準優勝:愛知工業大。賞金90万円
3位:日野キングフィッシャーズ。賞金60万円
4位:中央大。賞金30万円
準々決勝、中央大vsケアリッツ・アンド・パートナーズは5番にもつれたが、道廣晴貴(左端)が沼村斉弥にゲームオール9本で勝利して、チームの準決勝進出を決めた
ケアリッツ・アンド・パートナーの大黒柱として単複で活躍した吉村和弘
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