男子卓球のウーゴ・カルデラノ(ブラジル)が、ビザ取得の問題により7月3日に開幕したWTT USスマッシュ(アメリカ・ラスベガス)を欠場することが明らかになった。
カルデラノはポルトガル国籍を保有しており、通常であれば電子渡航認証システム(ESTA)によるビザなし渡航が可能だった。しかし、2023年にキューバで開催されたパンアメリカン選手権と五輪予選に出場していたことが原因で、ビザ免除の対象外とされた。
この状況を受け、カルデラノは米国卓球協会(USATT)および米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)の支援を得て緊急ビザを申請。申請自体は承認されたものの、面接の予約が間に合わず、出場を断念せざるを得なかった。
「これまでのアメリカ遠征と同じように、今回もポルトガルのパスポートで手続きしていました。状況を知らされたあと、すぐにチーム全体で緊急ビザ取得に動きましたが、残念ながら時間が足りませんでした。コントロールできない理由で、シーズンの中でも重要な大会に出られないのは本当に悔しいです」とカルデラノはコメントしている。
カルデラノは現在、世界ランキング3位で、キャリアハイの好調を維持しており、過去2カ月でITTFワールドカップ初優勝、世界選手権銀メダルを獲得。6月にはドイツ・オクセンハウゼンの主力としてブンデスリーガ優勝に貢献し、先週末のWTTスターコンテンダー・リュブリャナ大会でも優勝するなど、絶好調だった。
今大会は、そうした波に乗る彼にとっても重要なイベントであっただけに、欠場は非常に惜しまれる。
WTTスマッシュは年4回(今年はシンガポール・アメリカ・スウェーデン・中国)ある、いわゆるグランドスラムとしての高額賞金、高得点の大会である。
*写真は4月のワールドカップ優勝時 PHOTO ITTF
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