国際卓球連盟(ITTF)は2021年より採用する新たなシステムでの世界ランキングを発表。2020年12月1日の世界ランキング発表以降、ランキングポイントに該当する大会がなかったため、12月発表のランキングから順位にほぼ変更はなかった。また、世界ランキングはこれまで月1回の更新だったが、2021年からは週1回、毎週火曜日の更新となる。
最も大きな注目点は、2021年より本格始動するWTT(ワールド・テーブルテニス)に関するランキングポイントだろう。WTTは、これまでのITTFワールドツアーやITTFチャレンジに変わるITTFの国際大会。ワールドツアーにプラチナ、レギュラーなど格付けがあったように、WTTにも大会のランクが存在する。年最大4回開催される「WTTグランドスマッシュ」が最高峰のイベントとなるが、この大会で優勝者が獲得できるランキングポイントは、五輪、世界選手権と同じに設定された。下位のラウンドで敗れた選手に与えられるポイントに若干の差はあるものの、グランドスマッシュが五輪、世界選手権に並ぶ卓球界の頂点に位置づけられたことになる。主な国際大会における優勝者の獲得ポイントは下記のとおり。
【主な大会優勝者の獲得ポイント(シングルス)】
五輪:2000
WTTグランドスマッシュ:2000
世界選手権:2000
WTTカップファイナル:1500
ワールドカップ:1500
WTTチャンピオンズ:1000
WTTスターコンテンダー:600
大陸カップ・大陸選手権(アジアカップ、ヨーロッパ選手権など):500
WTTコンテンダー:400
総合競技大会(アジア競技大会など):100
WTTフィーダー:100
WTTの年間王者を決める「WTTカップファイナル」で優勝した際にはワールドカップと並び、グランドスマッシュなど3大会に次ぐランキングポイントを獲得。世界ランキング上位者を中心に32名のみが出場できる「WTTチャンピオンズ」も3番目に高いランキングポイントが設定された。全体的に見てもWTTにおける獲得ポイントは高めに設定されており、このイベントのステータスを高めたいという思惑が見て取れる。
2月下旬にはカタール・ドーハで「WTTコンテンダー」、3月6~13日にも同地で「WTTスターコンテンダー」が開催予定。以降の大会スケジュールについてはまだ調整中となっている。
また、シングルスのランキングの他、男女ダブルス、混合ダブルスにおけるペアと個人、それぞれのランキングも設けられた。ちなみに今週発表された女子ダブルスのペアでのランキング1位は長﨑美柚(JOCエリートアカデミー/大原学園)/木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)。チームランキング、そしてユース年代を対象にしたランキングも今後発表される予定だが、詳細は後日発表されることになっている。
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