10月9〜15日、江蘇省揚州市の揚州体育公園体育館で行われた『国縁杯・2023年全国卓球選手権』。現世界チャンピオンの孫穎莎を除く国家チームの主力選手が軒並み出場した女子シングルスは、王芸迪が前回大会に続く2連覇を飾った。主な結果は下記のとおり。
[女子シングルス]●決勝トーナメント1回戦
劉詩雯(広東省) 9、4、7 劉斐(安徽国軒)
何卓佳(河北省) 7、8、2 袁雪嬌(河南省)
陳熠(上海地産集団) 12、12、9 張薔(江蘇省)
石洵瑶(江蘇省) 6、6、9 孫芸禎(山東省)
李仁思佳(福建省) 8、8、ー13、6 劉煒珊(天津729)
●2回戦
張繽月(黒龍江銀河) 10、ー9、ー7、8、9 劉詩雯
呉洋晨(浙江省) 9、9、ー5、ー8、5 李仁思佳
●3回戦(ベスト8決定戦)
陳夢(山東省) 9、10、3 楊屹韻(上海地産集団)
銭天一(江蘇省) 6、ー8、12、9 張繽月
何卓佳 6、3、7 張瑞(黒龍江銀河)
陳幸同(遼寧金牛財経) 7、5、8 陳熠
王芸迪(遼寧金牛財経) 8、3、8 石洵瑶
劉高陽(湖南省) 8、ー8、ー7、9、11 孫銘陽(上海地産集団)
范思琦(山東省) 8、9、10 蒯曼(江蘇省)
王曼昱(黒龍江銀河) 10、3、3 呉洋晨
●準々決勝
陳夢 2、1、7 銭天一
陳幸同 ー11、13、ー3、2、8 何卓佳
王芸迪 ー9、1、5、4 劉高陽
王曼昱 8、9、9 范思琦
●準決勝
陳幸同 13、7、ー6、7 陳夢
王芸迪 ー11、10、ー1、8、9 王曼昱
●決勝 王芸迪 7、11、9 陳幸同
ベスト4は順当な顔ぶれ。世界選手権団体・シングルス代表の4名が勝ち上がる中、決勝で遼寧省チームのチームメイト・陳幸同をストレートで下した王芸迪が優勝。手の内を知り尽くした陳幸同との高速ラリーの中でも、常に攻撃的なプレーを貫き、不利かと思われたバック半面の攻防でも主導権を握った。陳幸同は10ー9でゲームポイントを握った2ゲーム目を奪うことができず。
19歳の蒯曼と陳熠はともにベスト16。地元・江蘇省塩城市出身の蒯曼は、女子団体と混合ダブルスでタイトルを獲得したものの、シングルスでは結果を残せなかった。中国女子は「五朵金花」と称されるトップ5人は盤石だが、その下の若手がなかなか育ってこない。世界ランキング7位で、こちらも地元・江蘇省泰州市出身の銭天一も、準々決勝で陳夢に一方的なスコアで敗れている。
上位の顔ぶれでは、ベスト8の劉高陽が久々に活躍を見せた。開催地の揚州市にほど近い南京市で行われた2014年ユース五輪では、樊振東とともに金メダルを獲得して大会のヒロインとなった。現在26歳、本来なら中国女子の中核を担う年齢だが、左腕ということ以外にプレーに目立った特徴がなく、もうひとつ存在感を発揮できないのが惜しまれる。
女子シングルス出場者の最年長は、32歳の劉詩雯。初戦でカットの劉斐に対し、サイドを切る広角な強打を連発して勝利したが、2回戦で長身の右シェークドライブ型・張繽月に苦杯。フォア前にバックサービスを集められ、レシーブで揺さぶられてバック対バックで優位に立てなかった。
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