12月12〜16日、湖南省長沙市の中南大学体育館で行われた中国卓球クラブ超級リーグの2024シーズン・第1ステージ。日本から出場した4選手の成績は続報で詳しくお伝えしますが、まず男子の第1ステージの結果から紹介しましょう。
■2024中国卓球クラブスーパーリーグ
男子第1ステージ成績
1位:黄石基地・華新(8勝0敗)
2位:山東魏橋・向尚運動(7勝1敗)
3位:汕頭明潤(6勝2敗)
4位:上海地産集団(4勝4敗)
↑↑↑ 上位4チームはプレーオフ進出 ↑↑↑
5位:山東魯能(3勝5敗)
6位:四川豊谷(3勝5敗)
7位:江蘇中超電纜・迎福台(2勝6敗)
8位:石家荘尚体(2勝6敗)
9位:深圳宝安明金海(1勝7敗)
■上位チームの主な対戦結果
〈黄石基地・華新 3−1 山東魏橋・向尚運動〉
向鵬/薛飛 −7、−7、−6 黄友政/周啓豪◯
◯林詩棟 7、9、9 梁靖崑
◯薛飛 11、−10、6、−7、7 周啓豪
◯林詩棟 5、16、−7、−9、10 黄友政
〈黄石基地・華新 3−0 汕頭明潤〉
◯向鵬/薛飛 10、8、7 徐海東/陳垣宇
◯林詩棟 9、10、2 林高遠
◯薛飛 8、6、6 陳垣宇
〈黄石基地・華新 3−1 上海地産集団〉
◯向鵬/薛飛 9、−7、8、8 許昕/周愷
林詩棟 10、−10、−5、−10 樊振東◯
◯向鵬 6、8、−8、4 周愷
◯林詩棟 3、−6、2、−9、6 許昕
〈山東魏橋・向尚運動 3−2 汕頭明潤〉
林昀儒/梁靖崑 −4、−8、9、−10 林高遠/陳垣宇◯
◯王楚欽 14、−11、5、7 徐海東
梁靖崑 −12、3、−8、−8 陳垣宇◯
◯林昀儒 9、5、−10、−5、9 徐海東
◯王楚欽 6、−6、2、−4、8 林高遠
〈山東魏橋・向尚運動 3−2 上海地産集団〉
◯周啓豪/黄友政 6、−8、9、13 趙釗彦/趙子豪
王楚欽 −14、3、−7、−10 樊振東◯
◯黄友政 11、4、5 趙子豪
周啓豪 −3、−4、−8 樊振東◯
◯王楚欽 8、7、8 趙釗彦
〈上海地産集団 3−1 山東魯能〉
◯許昕/周愷 9、8、10 劉丁碩/袁励岑
樊振東 −5、−6、−8 徐瑛彬◯
◯周愷 −11、5、10、8 袁励岑
◯許昕 −4、7、−7、10、4 徐瑛彬
オリンピックと同じ1番ダブルス・2〜5番シングルスの試合方式で、2番でシングルス2点起用のエース同士が対戦する超級リーグ。予想外の8戦全勝で、第1ステージを1位通過したのが黄石基地・華新だ。エースの林詩棟が確実に勝ち星を挙げ、向鵬と薛飛という元世界ジュニア王者コンビが単複で活躍した。
林詩棟のシングルスの通算成績は7勝1敗で、上海地産集団戦で樊振東に唯一の黒星を喫した。山東魏橋・向尚運動のエース王楚欽もシングルスで6勝を挙げたが、ただひとり樊振東には勝つことができず。試合後に「樊振東とは久しぶりの対戦だった。ぼくたちは技術面ではほとんど差はないけれど、重要な場面でのメンタルのコントロールなどは、私はまだ学ぶ必要がある」と語った。
改めて五輪金メダリストの実力をアピールした樊振東。27歳という年齢で最大の目標だった五輪優勝を果たし、パリオリンピック後に第一線を退く意向、という情報もあった。しかし、王楚欽の不調が長引いたり、林詩棟がまだ経験不足であることを考えると、まだ国家チームを引退するわけにはいかないだろう。チキータを封じる巧みなロングサービス、さらに威力と精度を増したバックハンドの攻守など、「今が一番強いのでは?」と感じさせる強さ。唯一敗戦を喫したのが「天敵」馬龍にソックリなプレーをする徐瑛彬というのも面白い。
2位の山東魏橋・向尚運動は王楚欽・梁靖崑・周啓豪という実力者に加え、林昀儒(チャイニーズタイペイ)と全中国チャンピオンの黄友政という豪華な顔ぶれ。黄石基地・華新戦ではエースの王楚欽を温存して敗れたが、プレーオフでは優勝候補の筆頭になるだろう。林詩棟とゲームオールの接戦を展開した黄友政は伸び盛りで、国際大会でも頭角を現してきそうだ。
3位の汕頭明潤は、林高遠がエース対決で敗れる試合が多かったが、徐海東や陳垣宇という国家チームの中堅プレーヤーが渋い働きを見せた。4位の上海地産集団は、許昕や趙子豪がピークを過ぎ、樊振東の孤軍奮闘の感が強いが、辛うじて4位にすべり込んだ。そして登録されていた馬龍がワルドナーカップ出場のために欠場した名門・山東魯能は、プレーオフ進出を逃すまさかの結果となった。
写真提供:『ピンパン世界』
ツイート