卓球王国 2022年6月21日 発売 vol.303
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インタビュー

厳しくも優しい注目の若手監督 −中島健太−

富山インターハイの女子学校対抗での中島

富山インターハイ女子シングルスで進徳女子高初のベスト8入りした立川朋佳

 

今夏の富山インターハイでは、女子シングルスで立川朋佳が進徳女子高で初のベスト8入りを果たした。これまでにも全国選抜、国体、インターハイのダブルスでそれぞれベスト8に入るなど、全国大会の表彰台まであとひとつのところまで来ている。そうした進徳女子高の躍進のきっかけになったのが、作馬六郎氏との出会いだ。

 

「女子の指導を学びたいという思いで、木下さんに付いていって大阪の作馬さんの卓球場に行ったのが最初で出会いです。ただ、その時のことは作馬さんは覚えていないようです。何度か生徒と一緒に作馬さんのところに通わせてもらうようになり、生徒を指導していただけるようになりました。

作馬さんに広島に来ていただいて外部コーチとして指導してもらえるようになったのは、あることがきっけでした。練習後に作馬さんが王子卓球センターから自宅に帰る時に、うちの生徒たちが作馬さんの姿が見えなくなっても頭を下げていたようで、それを近所の床屋さんのご主人が偶然見たようです。その方がある時、作馬さんに「あの子たちはいつもすごいね。どこの生徒たちなの?」と作馬さんに聞いたそうです。

それを聞いた作馬さんは「心を動かされた」と言っていただいて、広島に来て指導していただけるようになりました。生徒たちのおかげです」

 

中島の熱心な指導に、数々のチャンピオンを育てた作馬の指導が加わったことで、進徳女子高は一気に全国トップレベルに上がっていった。

中島は、「生徒たちには卓球だけではなく、将来どこに行ってもかわいがってもらえる人になってもらいたい。あいさつや礼儀がしっかりとできれば、かわいがってもらえますし、何かあったときは周りが助けてくれるようになります。進徳女子高は厳しすぎるとよく言われますが、生徒たちの将来を考えると絶対に損することはないと確信しているので、これからも続けていきます」と力強く話す。

 

「振り返ってみると、学生時代に出会った厳しくも優しい恩師たち、そして社会人になってから営業で学んだことが、指導者になってからの自分を支えてくれています。生徒たちには、『気づき、考え、行動できる人間になること』とよく話していますが、これは学校生活でも試合でも、その後の人生においても役立つことだと思っています」

脱サラして高校教師になり、日本一を目指す中島の挑戦はこれからも続いていく。

 

※ PEOPLE 中島健太 は「卓球王国2021年12月号」でも掲載しています。

 

中島健太 なかしま・けんた

1982年10月13日生まれ、広島県出身。父親の影響で小学生から卓球を始め、可部中、杜若高、駒澤大に進み、卒業後は一般企業に就職。恩師の言葉で教員を志し、進徳女子高に赴任。卓球部監督を務める。

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