長野県千曲市で開催されたJTTL(日本卓球リーグ)ファイナル4。この大会は日本リーグの前・後期の上位4チームが出場し、年間王者を決める。
男子は愛知工業大学、東京アート、協和キリン、日鉄物流ブレイザーズが出場。準決勝は愛知工業大学が日鉄物流ブレイザーズを3−2、東京アートが協和キリンを3−2で下し、決勝は10月の全日本団体決勝と同じ顔合わせの愛知工業大学と東京アートの対決になった。なお、全日本団体では東京アートが3−2愛知工業大学に勝っている。
1番の高木和は「5番だと思って戦った」と気合十分のプレーで勝利
決勝のオーダーについて東京アートの大森監督が「うち(東京アート)にとって理想的な組み合わせになった」と言うように、過去の対戦成績から東京アートにとって分の良いカードになった。
1番で33歳の高木和が「サービスがわかりづらい」と言う田原をラリー戦で押し切ると、2番で小西がフォアドライブ、バックプッシュ、ロビングとコート全面を使ったプレーで木造に競り勝ち、東京アートが王手をかける。
3番のダブルスは前日の協和キリン戦で勝利している上江洲・坪井を起用したが、木造・宮本が会心のプレーを見せてストレート勝ちし、愛知工業大学が1点を返した。
4番はカットの村松と髙見。対カットに不安のある髙見に対して村松は変化カットと攻撃を混ぜたプレーで圧倒。ストレート勝ちを決めて東京アートの優勝を決めた。
40歳の小西は「年齢は関係ない。20代と同じ気持ち」とまだまだ強い
カットと攻撃が冴えて優勝を決めた村松
「今シーズンは坪井の成長によって、ベテランの高木和、小西のプレッシャーが少なくなったことで彼らも良いプレーができてきています。昨日の協和キリン戦も含めて、今大会では出場した選手全員が勝利をあげてくれましたので、チーム全員の優勝だと思います。久しぶりに総理大臣杯を本社に持ち帰ることができて、とてもうれしく思います」と優勝後の大森監督。
ベテランと若手がうまく融合した東京アートが6年ぶりの優勝を飾った。
大森監督から信頼を得ている坪井(左)と上江洲
2位の愛知工業大学は年間総合1位で今大会に出場し、曽根と田中が不在の中でも決勝に進むなど地力を見せた。決勝では2番で木造が落としたのが響いたが、社会人チームを相手に堂々たる戦いを見せた。
準決勝、決勝で勝利した木造(左)と宮本
準決勝のラストで勝った宮本
3位の協和キリンと日鉄物流ブレイザーズはともに2−3の惜敗で決勝進出を逃した。協和キリンは1番の硴塚の2−0からの逆転負け、日鉄物流ブレイザーズは5番の定松が先に2ゲームを取っていたがあと1ゲームが遠かった。
●準決勝
愛知工業大学 3−2 日鉄物流ブレイザーズ
髙見 −11、−13、7、−4 田添○
○田原 −8、3、10、−8、10 松下
○宮本・木造 9、12 藤村・田添
木造 −8、8、−8、−3 藤村○
○宮本 −8、9、−9、7、8 定松
東京アート 3−2 協和キリン
○小西 −9、−11、8、5、9 硴塚
村松 −9、−7、6、−2 松平○
○上江洲・坪井 9、5 平野・松山
高木和 −4、−6、12、−2 平野○
○坪井 −13、8、10、9 松山
●決勝
東京アート 3−1 愛知工業大学
○高木和 10、9、−7、6 田原
○小西 4、−5、9、−7、6 木造
上江洲・坪井 −7、−13 木造・宮本○
○村松 6、3、8 髙見
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