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大会報道

全日本大学総合卓球選手権大会(団体の部)は全日程が終了。男子は愛知工業大が2連覇、女子は筑波大が初優勝を果たす

7月4〜7日にかけて大阪・大浜だいしんアリーナで行われた全日本総合卓球選手権大会(団体の部/通称:インカレ)の全日程が終了。男子は愛知工業大が2連覇、女子は筑波大が初優勝を果たした。

【男子決勝】

〈愛知工業大 3-2 日本大〉

○萩原 7、-8、10、-11、8 伊藤
横谷 -6、-7、8、-6 吉山
谷垣/萩原 -9、-7、-6、8、-10 小林/吉山○
○鈴木 7、5、7 王晨又
○谷垣 11、-5、6、8 小林

男子は愛知工業大と日本大の決勝に。両校は昨年大会の準決勝でも対戦しており、その時は愛知工業大が3-2で勝利している。

愛工大が1番に起用したのはルーキー・萩原。対する日本大は伊藤が登場。パワーのある萩原と堅実な両ハンドが特徴の伊藤の対決は両者譲らぬ展開でフルゲームに。最終ゲームも7-7とシーソーゲームが続いたが、最後まで強気に攻めた萩原が伊藤を退けて愛工大に先制点をもたらす。しかし、2番では吉山が横谷を下してマッチカウント1-1とする。

伊藤との激戦を制した萩原

吉山は2番で愛工大名電高時代の先輩でもある横谷に勝利

3番ダブルスは谷垣/萩原と小林/吉山の対戦。今年の春季関東学生リーグからインカレ準決勝まで負けなしの小林/吉山がパワーボールを連発して愛工大ペアを押し切り、45年ぶりの優勝へと王手をかけた。

穴のないプレーを見せた小林/吉山

あとがなくなった愛工大は4番に2022年インターハイ3冠王の鈴木を起用。対するはチャイニーズタイペイ代表として国際大会への出場経験もある留学生・王晨又。王晨又のバックハンド連打をかわしながら、チャンスボールは見逃さずに強烈なフォアハンドをたたき込んだ鈴木がストレートで勝利。5番へと望みを繋いだ。

強烈なフォアハンドが光った鈴木

泣いても笑っても勝負が決まる5番に登場したのは、昨年の準決勝・日本大戦の5番でも勝利をあげている谷垣。一方の日本大はチームの大黒柱である小林が登場。第1ゲームは谷垣が先制するも、すぐさま小林が取り返してゲームカウント1-1とする。しかし、第3ゲームは谷垣がキレのある両ハンドと小林の攻撃を的確に処理する守備力の高さを見せて奪い取ると、その勢いのまま4ゲーム目も奪い、愛工大の2連覇を決めた。

5番で勝利し、チームの優勝を決めた谷垣

勝利後、チーム全員と笑顔で抱擁を交わした

●森本監督コメント

「(2連覇できて)良かったなという感じです。

篠塚が出れないだろうということは4月の早い段階で分かっていて、篠塚がいないことを想定しながら日本リーグ含めいろんな試合をこのメンバーで戦っていました。篠塚はあんまり口には出さないけど、パリ五輪に向けてプレッシャーを感じながら準備していると思うので、これで僕らが負けてしまうと「篠塚がいなかったから」となってしまうのは良くないと思っていました。このメンバーで絶対優勝できると信じてましたし、篠塚に思い切ってパリに行ってほしいという思いがあったので、絶対優勝しようということで準備していました。

(決勝の日本大戦について)対戦する前から劣勢になるとは思っていましたが、自分たちは昨年優勝を経験しているチームなので簡単に負けないことと、執念で勝つということがスローガンでした。試合の中では相手の方が上手というラリーが何回もありましたが、それは想定していたことだった。本来ならば相手の点数になるところを泥臭く取っていって執念で勝つという思いが強かったですね。

(5番の谷垣と小林の試合について)あの2人の対戦をぼくは見たことがなかったんですけど、小林くんの最近の成績といい、全然隙が無いなという印象を受けていました。レベルがすごく高い試合の中で、5番なので何が起こるかわからないけど、谷垣には悔いが残る試合にはしてほしくなかったので、最後まで我慢して全力で戦ってほしいといことを伝えていました。お互い意地のぶつかり合いで、今回はたまたま愛工大が勝利しましたけど、本当にどっちが勝ってもおかしくない試合だったと思います」

閉会式後、4年生としてチームを支える横谷の胴上げが行われた

優勝:愛知工業大

準優勝:日本大

3位:中央大

3位:専修大

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