今日行われた女子シングルス2回戦、2023年大会ジュニア女子準優勝の小塩悠菜(JOCエリートアカデミー/星槎)を相手に、思い切りの良い強打を連発する選手を発見。ゼッケンを見ると「北海道・苫東高」という、大変失礼ながら、全国大会では見慣れない高校名。その選手、秋山晴名はこの全日本女子シングルスが高校に入ってから初の全国大会だったという。
●女子シングルス2回戦
小塩悠菜(JOCエリートアカデミー) 10、6、6 秋山晴名(苫東高)
秋山は小学生から中学生まで、北海道・日高町ジュニア卓球クラブに所属。クラブの同級生には現在、香ヶ丘リベルテ高に所属する吉本はながおり、2017・2019年の全国ホープス大会ではベスト8に進出。秋山自身も中学2年時に全中シングルスに出場している。「高校は勉強で進みたい」と中学2年で一度卓球から離れ、「苫東高」こと、苫小牧東高に入学。高校で卓球を再開するか迷ったそうだが、「楽しみながらやればいい」と再びラケットを握った。
高校入学後はインターハイ予選や全日本ジュニア予選にも出場していたが、1年生だった昨年度はどちらも北海道予選で敗退。2年生となった今年度は「全日本ジュニア出場が目標」だったそうだが、残念ながら通過ならず。しかし、ジュニアでの出場を逃したものの、一般で北海道予選を通過。本人も「びっくりした」そうだが、高校初全国大会が全日本女子シングルスとなった。
中学まで実績があるとはいえ、日本リーグ・JR北海道、札幌大谷高と駒大苫小牧高、強豪大学に進学した両校のOGたち、地元の札幌大と札幌国際大、さらにクラブチームがひしめく北海道予選を勝ち抜くのは容易いことではない。なぜ、ジュニアで代表を逃しながら、一般で全日本の舞台に立てたのか、本人に聞いてみた。
「私、打ってからの戻りが遅いんです(笑)。ジュニアは前陣でラリーをする選手が多いので、戻りが遅いと対応が難しいけど、一般だと少し下がって回転をかけてくる選手が多いので、それでタイミングが合わせやすかったというか。
練習は週に3~5回くらい。全日本に出るような高校生の選手に比べたら少ないですよね。それで全日本に出られたのは、自分でもスゴいと思います(笑)
来年のインターハイまでは卓球を頑張りたいし、やっぱり、インターハイに出たいです」
何度もノータッチを奪った小塩戦については「小塩さんは強かったです。でも、思ったより良いプレーができました。自分の中では80点くらい」とのこと。試合後の飾らない口ぶりと同様に、自然体で好プレーを見せた。
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