シチズンカップ第34回 日本リーグ・ビッグトーナメント山梨大会。女子ダブルスは変化球を駆使した出雲美空・出澤杏佳(レゾナック)が、圧倒的な強さを見せて初優勝した。
出雲(左)と出澤。レゾナックにとって頼もしいペアが誕生した
●女子ダブルス準々決勝
木村光歩・枝廣瞳(中国電力ライシス) 8、-9、8、3 中田玲奈・野村光(デンソーポラリス)
出雲美空・出澤杏佳(レゾナック) 9、7、2 塩見真希・山﨑唯愛(サンリツ)
永尾尭子・三村優果(サンリツ) 4、7、10 加藤亜実・船場清華(十六フィナンシャルグループ)
野村萌・橋本帆乃香(デンソーポラリス) 9、7、4 工藤夢・原芽衣(レゾナック)
●準決勝
出雲美空・出澤杏佳 8、9、5 木村光歩・枝廣瞳
野村萌・橋本帆乃香 10、11、7 永尾尭子・三村優果
●決勝
出雲美空・出澤杏佳 -7、6、9、9 野村萌・橋本帆乃香
出雲(左)と出澤は他に類を見ないペア
今春にレゾナックに移籍した出雲と、専修大を卒業してレゾナックに入った社会人になりたての出澤。ふたりは四天王寺羽曳が丘中の時に全日本カデットの女子ダブルスに出場して3位になっているが、それ以降は組んでおらず、今大会は久しぶりのペアとなった。
出雲はフォアに裏ソフト、バックに変化表ソフトを使い、出澤はフォアに表ソフト、バックに粒高を使う異質攻撃型。それぞれが持ち味の変化球でチャンスを作り、それをフォアのスマッシュで得点という他のペアにはないプレーで、圧倒的な強さを見せた。
「勝因は話し合いです。自分が出した変化球を相手が返してきた時に、変化が残っていてミスをしてしまうことがあり、その度に『今のはこういう変化をつけて打ったよ」』とお互いに声をかけて伝えました。そうしていくうちに、それぞれがどんな変化をつけて打っているのかがわかってきて、ミスも減っていきました」と優勝後の出雲と出澤。
決勝はカットの橋本と攻撃の野村萌の変則ペアに1ゲーム目に大量リードをされたが、「2ゲーム目から話し合って戦術を変えることができました」と出澤が言うように、無理に打たずに変化球で相手ペアを揺さぶり、逆転勝ちした。
野村萌(右)と橋本。優勝も見えたが逆転負けを許した
2位の野村萌と橋本は同じ卓伸クラブ(愛知)の出身で、小学生の時以来にペアを組んだという。決勝まで難なく勝ち上がり、決勝でもスタートで6‐0とリードするなど優勝を感じさせたが、出雲と出澤の変化プレーに及ばなかった。
3位には木村光歩・枝廣瞳と永尾尭子・三村優果がそれぞれ入った。
3位の木村(右)と枝廣
3位の永尾(左)と三村
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