ヨーロッパでは古くから指導者ライセンス制度が整備され、プロリーグのコーチは最上位資格である「S級ライセンス」を所持している。
日本でもJリーグ発足の1993年に、日本サッカー協会がプロチームの指導者にライセンスを必須とし、D級からC級、B級、A級、そしてJリーグを指導できるS級(2024年に「Proライセンス」と改称)までの制度を導入した。バスケットボールやテニスなども同様にライセンス制度を持っている。
卓球では、スポーツ協会(旧体育協会)のスポーツ指導者資格に基づいた「公認コーチ」制度があり、スタートコーチ → コーチ1 → コーチ2 → コーチ3 → コーチ4 までのライセンス制度を適用している。
9月20日の日本卓球協会理事会では、トップの指導者を育成する「S級ライセンス」を作るべく、準備委員会で検討された大筋が承認された。
星野一朗副会長は次のように語った。
「トップ・オブ・トップの指導者を育成することで選手強化を継続的に進めていく。また、卓球界では不適切な指導が続いたこともあったので、指導体系をシステム化し、筋を通してトップ指導者を育て、その人たちがさらに下の指導者を育成する仕組みにしたい。12月の理事会に向けて、より具体的なものにしたい」
選手育成と同時に指導者養成は急務である。協会としてライセンス制度を確立し、将来的には卓球独自のライセンスを作ってほしい。全国でプロコーチが増えている現状において、協会が明確な制度をライセンス制定することが望まれる。
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