カタール・ドーハで行われている世界卓球選手権は大会6日目。大藤沙月、早田ひな、張本美和が準々決勝に進む中、伊藤美誠もベスト8進出をかけて女子シングルス4回戦に挑み、ストレートで勝利して3大会連続のベスト8入りを果たした。
伊藤美誠、難敵・鄭怡静に競り合いながらもストレート勝ち!
●女子シングルス4回戦
伊藤美誠 9、19、6、9 鄭怡静(チャイニーズタイペイ)
これまで何度も対戦を重ねている伊藤と鄭怡静。国際大会での対戦では伊藤が9勝3敗と大きく勝ち越している。伊藤は1ゲーム目を11-9で奪うと、2ゲーム目はお互いにゲームポイントを握ってはしのがれの展開が続き、伊藤が7度目のゲームポイントをものにして21-19で連取。3ゲーム目もリードを守って試合を進めて11-6で奪って一気に勝利に王手をかける。
2ゲーム目は21-19の大接戦。苦笑いでベンチに戻る伊藤
4-0のストレート勝ちながら、ゲーム数は5ゲーム分?
ゲームカウント3-0となって余裕も出てきた伊藤が4ゲーム目も2-0とリードしたところで鄭怡静がタイムアウト。ここから鄭怡静が追いつき、一時は逆転するも伊藤が表ソフトの変化をうまく使ってミスを誘って追いつく。9-9の場面で鄭怡静がサービスミスで伊藤がマッチポイントを握ると、最後も表ソフトのボールを鄭怡静がふかしてゲームセット。各ゲーム競り合いながらも強敵・鄭怡静をストレートで破って日本勢4人目のベスト8進出を決めた。
これで伊藤は3大会連続での準々決勝進出。これまで女子シングルスではメダルがなく、大会前から口にしてきた「シングルスでのメダル」にあと1勝に迫った。ここ最近のプレーを見ていると一時期の不調を脱した感があり、伊藤本来の「変幻自在・大胆不敵・予測不能」のプレーが復活しつつある。
バック表ソフトの攻守からすかさずフォアスマッシュで叩く伊藤。今大会のプレーは冴えている
ベテラン・鄭怡静、相変わらず集中力の高いプレーを見せるも、伊藤の変化と速さに屈した
伊藤対鄭怡静戦後、女子シングルス4回戦の最終試合となる孫穎莎(中国)対申裕斌(韓国)戦は、4-2で孫穎莎が勝利。これでなんと準々決勝4試合すべてが「日本対中国」の対戦カードとなった。孫穎莎vs.大藤、伊藤vs.王芸迪、陳幸同vs.早田、そして張本vs.王曼昱。初のシングルスメダルに挑む伊藤は王芸迪との対戦となるが、他の中国勢3人に比べれば取りこぼしも多く、チャンスのある相手だろう。
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