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世界卓球2025

大藤沙月/横井咲桜はメダルならず。7度のマッチポイントしのぐも韓国ペアとの壮絶なラリー戦に敗れる

 カタール・ドーハで行われている世界卓球選手権・個人戦は大会6日目。女子ダブルス準々決勝に登場した大藤沙月/横井咲桜は韓国ペアに激戦の末敗れた。

 

●女子ダブルス4回戦
申裕斌/柳韓娜(韓国) 9、-9、6、16 大藤沙月/横井咲桜

 

 田志希の引退により、パワフルなフォアドライブを放つ左腕の柳韓娜との新ペアで出場となった申裕斌。ラリーに強く、台上プレーもそつがない韓国ペアに1ゲーム目を奪われるスタートとなった大藤/横井。今大会初めてゲームを落とし、2ゲーム目もリードされて試合が進んだが、6-9から大藤がナイスボールを連発して5連続得点で逆転。ゲームカウント1-1で3ゲーム目へ。

 しかし、このゲームも申裕斌/柳韓娜のリードで試合が進み、大藤/横井はなかなか得点パターンを見出せず。1ゲーム目に続いて奇数ゲームを韓国ペアが手にして、大藤/横井は後がなくなる。4ゲーム目は終盤まで点差が離れずに進んだが、10-8で申裕斌/柳韓娜がマッチポイント。しかし、ここから大藤/横井が驚異的な粘りを見せる。

 8-10から10-10に追いつき、10-11、11-12、12-13、13-14と4度のマッチポイントをしのいで今度は大藤/横井が15-14でゲームポイントを握る。韓国ペアがここをしのぐと、16-15で再びマッチポイント。大藤/横井はこれをしのいだが、韓国ペアが17-16としてこの試合8度目のマッチポイントで得点をあげて決着。壮絶なラリー戦の末に申裕斌/柳韓娜がメダルを確定させた。

手に汗握る試合を制し、喜びを爆発させた韓国ペア

激しいラリー戦を繰り広げたが、わずかに及ばず

 ともに世界卓球初出場ながら今大会に第1シードとして挑んだ大藤/横井はメダルにあと一歩届かず、試合後は涙。凄まじい執念を見せたが、韓国ペアは最後まで崩れなかった。女子ダブルスでは敗れたものの、大藤は混合ダブルスで準決勝に進んでメダルを確定させており、女子シングルスでもベスト8に進出。まだメダルのチャンスは残っている。中学時代から同じチームで腕を磨く同級生・横井の思いも背負って、試合に挑む。

 

●横井咲桜・試合後コメント
 いつもの自分たちのプレーができていなくて、早い段階で攻めることができなかった。みんなメダルを狙ってきている大会なので、相手より強い気持ちで戦わないと勝てないなと感じた。プレッシャーのかかる試合でも自分らしさを出していくことでプレッシャーをかけていけると思うで、そこが課題だと思います。

●大藤沙月・試合後コメント
 ラリーにしたら勝てる自信はあったけど、今日の相手はしっかり動いてきて押された感じがあった。先に先手を取られないように工夫してきて、そこで苦しかった。柳韓娜選手のレシーブがうまくて、ラリーでも速さでは勝てないと判断したのか、下がって対応されてしまった。第1シードというプレッシャーはなくて、金メダルを目指していた。自分たちが最初、弱気で入ってしまった感じがあります。

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