世界選手権ロンドン大会で、1969年以来となる悲願の優勝を狙う日本代表。現在の日本男子は、世界ランク4位の張本智和(トヨタ自動車)と8位の松島輝空(木下グループ)というトップ10プレーヤー2人を筆頭に、ここ30年で最強の布陣が揃っている。
対フランス、対中国という大一番で重要になるのは、やはり3番手の起用だろう。フランスであればゴーズィやコトン、中国であれば梁靖崑といった実力者が3番手に控えることが予想される。日本は戸上隼輔、篠塚大登、宇田幸矢の3人から、戦略に応じた選出をすることになる。
3人の中で最高ランクに位置する戸上隼輔(井村屋グループ)は、WTTチャンピオンズ重慶の練習中に左ひざを負傷したが、公開練習後の取材で現在のコンディションを次のように語った。
「故障後は、自身の状態に合わせて練習強度を調整してきました。まだ万全とは言えませんが、ここから一気に強度を上げていきたい。ワールドカップでは痛みもさほどなく、プレーに集中できています」
2年前の釜山大会では、主力として期待されながらも大会直前にインフルエンザを発症し、出場機会を失った苦い経験を持つ。「あの時は体調管理の不甲斐なさを痛感しました。今回は自信を持って準備をしたい」と前を向く。「ロンドンでは試合数も増えますし、チーム内の競争も激しい。その中で自分なりに貢献したいと考えています」
さらに、チームの現状についても手応えを感じているようだ。
「グループリーグは非常に重要です。厳しい戦いにはなりますが、第2シードを確保するための大きな山場になる。他国と比較しても、今の日本は非常に強力なチームです。出る試合はすべて勝ちたい。1試合目から気迫あふれるプレーを見せます。日本は金メダルを狙えるチーム。一丸となって頂点を目指したい」
現在24歳の戸上は、宇田幸矢(協和キリン)と同期でありながら、今大会のチーム最年長でもある。「最年長として精神的な支柱となり、チームをまとめられる存在になりたい」。若さと勢い溢れるチームを、彼がどう牽引するかに注目が集まる。

篠塚とともにスーパーサブとして出番を待つ宇田幸矢
一方、同じく代表の宇田幸矢も決意を語る。
「連戦が続いていたので、改めて練習でサービス・レシーブの組み立てや、基礎的なフットワークを作り直したい。いつ出番が来てもいいよう、常に準備をしておきます。邱建新コーチの指導のもと、全体的なバランスが向上し、特に短所が改善されている手応えがあります。バックハンドの攻守や、チキータに頼らないレシーブのバリエーションも増えました。どの位置で起用されても、チームに貢献するだけです」
ブンデスリーガで研鑽を積む篠塚大登を含め、現在の日本男子5人は極めて層が厚い。初戦から一瞬も気の抜けない展開が予想されるが、その「層の厚さ」こそが、ロンドンの地で悲願を達成するための鍵となるだろう。
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