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竹守彪が2連覇、伊藤槙紀が11度目のV! パラIDジャパン・チャンピオンシップ

6月7・8日にトッケイセキュリティ平塚総合体育館(神奈川県平塚市)で「パラIDジャパン・チャンピオンシップ卓球大会2024(第27回)」が開催。今大会は日本知的障がい者卓球連盟が主催する、国内二大大会のひとつで、男女シングルス優勝者には、2025全日本卓球選手権(一般の部)シングルス出場権が与えられる。

男子はパリパラリンピック出場権を獲得している竹守が2連覇。女子は東京パラ銅メダリストの伊藤が5年ぶりに優勝。若手も台頭する中、キャリアのある二人が貫禄を見せた。

120名が参加した男子シングルスは、5月のパリパラリンピック世界予選会(関連記事)で優勝した竹守が優勝。決勝は、東京パラ代表・浅野とのパワーヒッター対決となり、第1ゲームに10―7から追いつかれたが、そのゲームを奪うと、第2ゲーム以降は会心のプレーで浅野を引き離し、連覇を達成。自身7回目の優勝を果たした。台上処理、ボールの長短の見極めが進化し、持ち味の威力あるフォアドライブに繋ぐプレーに磨きがかかった。準優勝の浅野は、決勝では先手を取り切れなかったが、両ハンドのスピードは随一。また久保、村上ら若手も成長を見せ、男子上位陣は攻撃的なプレーが光った。

41名が参加した女子シングルスは、過去10度の優勝を誇る伊藤が復活のV。東京パラで銅メダル獲得以降、若手の台頭に押され気味だったが、独特の浅い握りで全面をバックの粒高でカバーするプレーが今大会は冴え渡った。決勝ではカットの実力者・山口に対し、粘り強く長短のプッシュでゆさぶり、随所でフォアスマッシュを決めて快勝。準優勝の山口は、柔らかいボールタッチと、ラケットを反転させながら変化をつける安定感あるカットで、23年パラID全日本優勝の馬渡の強打を封じるなど、調子を上げてきた。また岩浅が準々決勝で古川に、坂本が2回戦でパリパラ内定・和田なつきに勝利するなど、女子上位陣は実力が僅差で、層の厚さを感じさせた。

また男女シングルス、男女ダブルスが行われたほか、「ダウン症の部」が新設されて5選手が参加した。各種目上位の記録は以下のとおり。

●男子シングルス 決勝トーナメント(上位16名)
①竹守彪(TOMAX)②浅野俊(青嵐クラブ)③久保貴裕(株式会社トラストシステム)④村上竜空(石田卓球クラブ)⑤原一(㈱レゾナックガスプロダクツ)⑥福井昂孔(FORTUNA)⑦加藤耕也(あいおいニッセイ同和損保)⑧山本駿太(フォレストTTC)⑨吉田友也(絆サンセリテ 滋賀)⑩岡田京介(昇龍クラブ)⑪島根大貴(TOMAX)⑫宮澤知希(個人)⑬藤原立(田阪卓研)⑭宮内良(㈱レゾナックガスプロダクツ)⑮竹田隆(ゴルベテ)⑯佐藤雄代(翔くんとゆかいな仲間たち)

左から浅野、竹守、久保

●男子ダブルス 入賞者
(写真左から)①山本駿太(フォレストTTC)・加藤耕也(あいおいニッセイ同和損保)②原一(㈱レゾナックガスプロダクツ)・久保貴裕(株式会社トラストシステム)③島根大貴・竹守彪(TOMAX)

●女子シングルス 決勝トーナメント(上位16名/9〜16位決定戦はなし)
①伊藤槙紀(CTCひなり株式会社)②山口美也(絆サンセリテ滋賀)③岩浅琴音(NKT)④馬渡 伊吹(八戸卓球アカデミー)⑤古川佳奈美(えん・コミュニケションズ)⑥櫨山七菜子(青葉クラブ)⑦太田歩美(三菱重工)⑧坂本瑠菜(昇龍クラブ)⑨和田なつき(株式会社内田洋行)、山本美貴子(ALL STAR)、川﨑歩実(株式会社日立ハイシステム21)、鵜飼未羽(絆サンセリテ滋賀)、藤木希望(白猫卓球瓶)、津田彩花(TIT)、森夏歩(スペシャルオリンピックス日本・東京)、小野関光(スペシャルオリンピックス日本・東京)

左から山口、伊藤、岩浅

●女子ダブルス 入賞者
(写真左から)①岩浅琴音(NKT)・馬渡伊吹(八戸卓球アカデミー)②太田歩美(三菱重工)・山本美貴子(ALL STAR)

●ダウン症の部 総当たりリーグ 入賞者 ※今年度から新設
(写真左から)①川久保美鈴(ポート長崎)②葉波彩(TOMAX)

★日本知的障がい者卓球連盟 ウェブサイト

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