自分が使えるラバーには良い値段がつくわけではない。「これは性能が高すぎて自分は使えない。でも高価なラバーですね」という冷静に高い値付けをする人もいる。
以下の20枚のラバーをブラインド試打した。
「ディグニクス」と「テナジー」はもともと値段が高いので、「値付け」では不利になるかもしれない。
●高額ラバー(税込定価7000円以上)
バタフライ■ディグニクス05
バタフライ■テナジー05
XIOM■オメガⅦツアーi50
スティガ■DNAプラチナXH
●売れ筋ラバー(税込定価4000〜7000円)
VICTAS ■ヴェンタス エキストラ
VICTAS ■V>15 エキストラ
バタフライ■ロゼナ
ニッタク■ファスタークG-1
ニッタク■ファスタークC-1
スティガ■DNAプロM
XIOM ■ヴェガX
ヤサカ■ラクザ7
ヤサカ■ライガン スピン
ティバー ■エボリューションMX-D
ティバー ■エボリューションMX-P
ドニック■ブルーストームZ1ターボ
ドニック■ブルーグリップS2
アンドロ■ヘキサーパワーグリップ
アンドロ■ラザンターR45
ミズノ■Q5
結果は相当に評価がバラけるラバーが多いし、使って「これはバタフライ」と言い当てる人も少ない。よく「ドイツラバーはどれも一緒」と言う人がいるが、試打ではその評価や感想はバラバラだ。中には自信満々にドイツラバーを試打して、「これはディグニクスですね」と言う人もいるほどだ。
要は、人間の感覚ほど当てにならないものはないという結論だ。中上級者だとスイングスピード、打ち方、ラケットとの相性で評価は変わってくるし、ましてやラバーの値付けも上下に激しくブレる。
そういう中で、編集部が驚いたのはプロコーチの川口陽陽(YOYO卓球)さんだ。仕事柄いろいろなラバーを試打しているとは言え、相当な確率でラバーを言い当てる、もしくは正確な値付けをしてくる。口癖は「このラバーのシートの強さだとこの値段ですね」だった。
「別冊卓球グッズ2022」を読んで、ラバー選びの参考にしたい人は試打者の普段使っているラバーを確認しながら、彼らの評価、そして「試打ソムリエ」の川口さんの評価を参考にしてほしい。
「高いラバーだから試合で勝てる」わけではない。高性能ラバーの性能に「腕」がついていかずに、ミスを連発して試合で勝てないケースは多い。安めのラバーでも自分の技量やプレースタイル、スイングにピタリとハマれば、試合で勝てる。卓球の用具はだからこそ奥深く、やみつきになるのだ。
別冊卓球グッズ2022が5月17日に全国書店、卓球ショップで発売開始
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