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仲村渠功

チリの思い出-1

南米チリで2年間「卓球指導」のボランティア活動を終え9月30日帰国しました。使い慣れたスペイン語から少しづつ遠ざかる思いです。日本に戻っていつも思うことは、スペイン語の生活から日本語での生活に変わることです。

近くで話す人達の会話、場内・車内等のアナウンス、テレビ、ラジオ、電話、メール、書籍、看板、目に留まる店々等 意識しなくても難しい言葉以外は何の違和感もなく耳・目から自然に入ってくるためスムーズに生活が出来ます。

現地の生活では日本との違いに複雑な気持ちに成る事がありました。

海外生活の経験がある人なら解るでしょうが、その国の文化・歴史等が解らないと文全体の意味が理解できないことが有ります。

例えば “ディエスオーチョ” は数字の18の意味ですが、このディエスオーチョの言葉だけで9月18日独立記念日で建国を祝って全国で大々的に賑わう行事を指します。「ディエスオーチョだからスーパーやレストランは全部閉まるので、買い物は済ませておく」のだとか…。

ゴミも日本と違って毎日捨てられることです。ゴミの分別がまだまだ日本ほど厳しくなく缶・ビン・ペットボトル以外は全て生ごみと一緒に出せるので、地球環境には悪いが大変便利でした。

WIFI受信。アルゼンチン同様チリ国内の殆どの店で受信出来ました。今ではインターネットは欠かせない情報ツールですが、遠く離れた地方の巡回指導先でも受信でき、自宅のあったサンチャゴや日本にも直ぐに繋がる需品でした。逆に日本でWIFI電波が受信できない場所が多いのに驚きました。スターバックスが唯一安心してPCが使えました。色々な事情があるにせよ、日本の電波受信システムが不可思議です。

最後に自然現象で欠かせない公衆トイレの話です。日本なら公園や人が集まる場所には必ずトイレが有り安心でしかも無料です。チリは公衆トイレが少なく長距離用バスターミナルや中央駅構内の大勢集まる場所でも有料です。流石、大型ショッピングモールは無料ですが大勢の人達が活用していました。

生活する国の歴史や文化、習慣を知れば現地の人達との交流がスムースに成り、深く相互理解が出来ると思われました。今回も現地の友人・仲間達から多方面に亘って支援を受け2年間楽しく過ごせました。

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