今年10月アルゼンチン、ブエノス・アイレス市で第3回ユースオリンピックが開催される。一方、日本オリンピック委員会では「IOCオリンピックソリダリティ:2020東京オリンピック プログラム」として、第32回東京オリンピックへの出場及びJOCに於ける活躍に貢献するため、日本での選手受入ならびに海外への指導者派遣を目的に支援プロジェクトが実施された。
ITTFがアルゼンチンへの支援とJOCプログラムでの指導者海外派遣の目的から、今回、住み慣れたBs.As.(ブエノス・アイレス)での活動が始まった。
2月25日到着し、日系人が運営する日本語学校(全国に23ヵ所が加盟している中で)、Bs.As.郊外にある卓球活動に熱心なフローレンシオ・バレーラ日本語学校とサルミエント日本語学校の2ヶ所指導。
また、今回特別に北部ミショーネス州の第二の都市オベラ市では、未経験者を対象に現地小中学校での普及活動。同時に近隣の市のクラブ選手・指導者を対象に講習会(講話と実技)を4日間実施した。
卓球活動をしていないオベラ日本語学校を表敬訪問した際、卓球台の代わりに机を使ってお土産に持って行ったラケットとボールで無邪気に打ち合うと子供たちにとって、初めての卓球を楽しんでいた。この様子をみてミショーネス卓球連盟会長に今後の支援と活動を約束して貰った。
このミショーネス州(パラグアイとブラジルに隣接しイグアスの滝で有名な州)は、アルゼンチンで指導していた2008年~2012年の頃は、卓球連盟の活動が低迷していため現地での巡回指導が出来なかった。今回ITTFの活動プログラムに推薦された背景には、若い会長が精力的に立て直しを図り実行していることが認められての支援だった。
40日間の活動計画もいよいよ後半に入る。明日3月21日ボリビアに近いフフイ州での活動とその後ユースオリンピックが開催されるBs.As.のテクノポリス近郊の小中学校で未経験者を対象とした普及活動を行うことになっている。
今回の活動でニッタクから提供して貰ったラージボールを活用し、7~8才から13~4才の子供達が初めて卓球を経験する打ち合いに活躍できたし、初めての経験で大喜びしていた。
また、日本語学校やミショーネス州のクラブで古い用具を使っていたので、ここでも卓球王国から提供して貰った使用済ラケット/ラバーを提供し喜ばれた。この場を借りてお礼申し上げます。
2012年10月に帰国後、国際大会等で何度か訪問しているものの、住み慣れた場所での活動は当時と一味違った思いがよぎる。
アルゼンチンには日系人が多く住んでいるが、中でもBs.As.は沖縄県人が多いと聞く。ミショーネスのオベラ市では日本人会のゲートボール大会が行われ、その昼食会に招待された。
この様な時、海外に移住された方々の日本を思う気持ちは、日頃忘れかけている様々な事を深く考えさせられた。
<写真説明>
1枚目:ITTFプロジェクトに参加するメンバーとの初回打合せ(写真左から右へARG卓球連盟財務担当役員、同じくナショナルコーチ、2人おいてARG卓球連盟会長、当プロジェクト国内コーチ担当、ミショーネス州卓球連盟会長、仲村渠、ITTFプロジェクトリーダーでARG在住)
2枚目:アルゼンチン卓球連盟Fernando JOFFRE会長 ニッタクから提供された用具提供
3枚目:サルミエント日本語学校へ、卓球王国・ニッタクから提供された用具提供
4枚目:ミショーネス州オベラ市の現地小/中学生への普及活動で指導した生徒達と
5枚目:ミショーネス州オベラ市日本語学校での卓球普及活動の一コマ
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